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» 2014年11月07日 18時30分 公開

JIMTOF2014:足し引き自在で効果は無限大! 金属3Dプリンタと切削加工の複合機投入が本格化 (2/3)

[三島一孝,MONOist]

「引く」をベースに「足す」を考えるヤマザキマザック

 ヤマザキマザックはハイブリッド複合加工機「INTEGREX i AMシリーズ」をJIMTOFに出展した。同製品は、旋削とマシニングによる複合加工と3次元積層造形を統合した加工機。旋削およびマシニングの複合加工、さらには3D積層造形を自由に設定変更なく利用することが可能だ。そのため、少ロット生産のリードタイムを飛躍的な短縮、異なる金属の接合などを実現できるという(関連記事:積層造形や「摩擦撹拌接合」で異種金属を接合する工作機械――ヤマザキマザック)。

photo 「詳細はJIMTOF会場で発表する」(同社)としていたため、黒山の人だかりとなった「INTEGREX i AMシリーズ」(クリックで拡大)

 積層方式については、ヤマザキマザックもDMG森精機と同様、「指向性エネルギー堆積」方式を採用。金属粉を吹き付け、それをレーザーで溶かしながら積み重ねるやり方だ。ただ、ヤマザキマザックでは「何もないところから金属を積層造形していくやり方は現状ではあまり考えていない」(ブース説明員)と話す。

 例えば、フランジやボスなど出っ張り部分のあるワークを、全て切削加工で行う場合、出っ張り部分が少なければ、多くの部分を削り取らなければならなくなり、時間的にも金属材料的にも多くの無駄が発生する。「積層造形により『足す』ことができれば、完成品に近い薄いワークに積層で出っ張り部分を造形すればよい。積層より切削の方がまだまだ作業は早いが、多くの部分を削る材料や時間の無駄を考えると、コストメリットを発揮できる」(同)という。

 また新たな利点として異種金属を自由に組み合わせたワークを製作できる点を挙げる。例えば今までは、母体と突起部が別素材のワークを製作する場合、母体の加工と突起部の加工を行い、溶接で接続するという作業が必要だった。それが、INTEGREX i AMシリーズを利用すれば1つの機材で自動で製作でき、作業負担を大きく軽減することができる。また、ワークの一部をコーティングすることなども可能だ。金属材料については「基本的にはチタンなど酸化しやすい素材以外は利用可能だ」(ブース担当者)としている。価格は最も安いセットアップで9900万円になるという。

photophoto 突起部を積層する実演の様子(左)と、INTEGREX i AMシリーズで製作したサンプル(右)。ステンレスの母体に突起部はインコネルを積層している。赤丸部はインコネルでコーティングした部分。製作時間は肉盛り5時間、切削5時間の合計10時間だったという(クリックで拡大)
photophoto ブースに表示されたINTGREX i-400 AMの説明パネル(出典:ヤマザキマザック)(クリックで拡大)

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