パナソニック溶接システム、高品位溶接が可能なフルデジタル溶接機を発売FAニュース

独自の「ハイブリッド電子リアクトル」を搭載したことで、幅広い電流域でアークの安定性が向上した。「溶接ナビ」や「板厚指令」を標準装備した他、溶接品質管理や現場管理をサポートする「出力管理」機能なども装備した。

» 2014年11月17日 07時00分 公開
[MONOist]

 パナソニック溶接システムは2014年11月4日、フルデジタルCO2/MAG溶接機「YD-350VR1」を同年11月13日から発売すると発表した。

 YD-350VR1は、幅広い電流域でアークの安定性を向上できる同社独自の「ハイブリッド電子リアクトル」を搭載。これにより、スパッタの発生量を低減した他、ウィービングや突き出し長さが変化した場合でも、素早くアークを安定できるため、高品位溶接が可能になった。幅広い電流域の溶接電流波形をフルソフトウェア制御できるため、低電流域から高電流域まで幅広く高品位溶接ができる。

 さらに、国内の半自動CO2/MAG溶接機では初となる「溶接ナビ」機能と「板厚指令」機能を標準装備した。溶接ナビでは、経験が必要な溶接条件の設定を、「継手」「板厚」「溶接速度」を入力するだけで自動決定できる。板厚指令では、ワークの板厚設定だけで簡単に溶接条件が決定可能だ。

 「出力管理」機能も搭載し、溶接品質管理や現場管理をサポートできる。モニタリング項目(溶接電流上限値・下限値、ワイヤ使用量上限値、ファン回転時間上限値など)を設定すると、その値を超えた場合には液晶画面が点滅するアラーム機能も装備した。

 定格入力電圧・相数はAC200V/220V・三相で、外形寸法は幅380mm×奥行き540mm×高さ640mm、質量は48kg。価格はオープンで、月に400台を生産する予定。

photo YD-350VR1

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