はやぶさ2、宇宙へ これまでの軌跡とこれからの予定宇宙開発

天体からの試料採集と地球帰還というミッションを持った、小惑星探査機「はやぶさ2」が無事、打ち上げられた。これまでの軌跡と、これからの予定を紹介する。

» 2014年12月03日 13時31分 公開
[MONOist]
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 2014年12月3日13時22分4秒、小惑星探査機「はやぶさ2」が種子島宇宙センターよりH-IIAロケットによって打ち上げられた。

 2010年6月に小惑星「イトカワ」から帰還した「はやぶさ」の後継機であるはやぶさ2は、2018年半ばのC型小惑星「1999 JU3」到着、そして2020年末の地球帰還を目指す長い旅に出た。

photo 種子島宇宙センターより打ち上げられた「はやぶさ2」(JAXA 打ち上げ中継より)

 先代「はやぶさ」と同様、はやぶさ2は天体から試料(サンプル)を採取し、地球に持ち帰るミッションを持っている。この高難易度のミッションに挑む、はやぶさ2についてこれまでの軌跡は連載「次なる挑戦、「はやぶさ2」プロジェクトを追う」を参照頂きたい。

photo 種子島宇宙センターより打ち上げられた「はやぶさ2」(JAXA 打ち上げ中継より)
photo 種子島宇宙センターより打ち上げられた「はやぶさ2」(JAXA 打ち上げ中継より)
photo 種子島宇宙センターより打ち上げられた「はやぶさ2」(JAXA 打ち上げ中継より)
photo 小惑星探査機「はやぶさ2」のイメージ画像(©池下章裕) ※クリックで拡大

「次なる挑戦、「はやぶさ2」プロジェクトを追う」バックナンバー

photo 小惑星探査機「はやぶさ2」のイメージ画像(©池下章裕) ※クリックで拡大

 はやぶさ2は約1年半の小惑星滞在中、小惑星の地図づくり(グローバルマッピング)と着陸地点の検討、探査機の投入、小惑星表面へのタッチダウン、試料採取など各種ミッションを実行する。タッチダウンについては、人工クレーターを作り、そこからの物質採取を行うことで小惑星内部からの試料採取にも挑戦する。

 予定では2019年12月に小惑星を離脱して地球に向かい、2020年末に地球へ帰還、採取したサンプルの入ったカプセルを地球に投下する。先代は帰還時点でスラスタが利用不能となっていたためカプセル投下後に大気圏に突入したが、残燃料次第では他天体への探査ミッションなどが追加される可能性もあるとしている。

*追記

 2014年12月3日15時9分、はさぶさ2はH-IIAロケットからの分離に成功。C型小惑星「1999 JU3」を目指した飛行を開始した。

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