日立メディコ、撮影線量を最適化できる64列/128スライスCT装置を発売医療機器ニュース

撮影線量を最適化する2つの機能を連動させた新機能「IntelliEC Plus」を搭載。診断に必要な画質を維持したまま、「IntelliEC」単独撮影よりも低線量での撮影が期待できる。

» 2014年12月17日 07時00分 公開
[MONOist]

 日立メディコは2014年11月26日、撮影線量の最適化や線量情報管理の機能が向上した64列/128スライスCT装置「SCENARIA EX edition(シナリア イーエックス エディション)」を発売すると発表した。

 SCENARIA EX editionは、被検者の体型を推定して管電流を変調する 「IntelliEC」とノイズ低減処理 「Intelli IP(Advanced)」の2つの機能を連動させた新機能 「IntelliEC Plus」を搭載した。Intelli IP(Advanced)のノイズ低減効果を適切に設定することで、診断に必要な画質を維持したまま、IntelliEC単独撮影よりも低線量での撮影が期待できるという。

 また、心臓検査時に目的とする心位相に応じて管電流を変調させる「IntelliEC Cardiac」機能を搭載した。心臓の動きの遅い心位相は最適線量で、速い心位相は低線量で撮影することで、一定線量の撮影と比べて被ばく線量を低減できる。

 さらに、線量情報を管理する「DICOM Dose SR(Structured Report)」と「Simple Dose Report」機能も採用している。DICOM Dose SR では、CTコンソール上で行っていたCT撮影後の線量情報の表示・管理を、DICOMの構造化レポートとしてPACS、RISへ送信できる。CT撮影後の線量情報をセカンダリキャプチャとして作成するSimple Dose Reportは、キャプチャを一般的なPACSに転送することも可能で、撮影依頼元の医師がCT画像と線量情報を同時に確認できる。

 他に、心臓検査時に被検者の心拍数から最適な撮影条件を自動設定する「CardioConductor」、心臓全体の動き量から最適な心位相を自動的に探索する「CardioHarmony」により、心臓検査のワークフローを改善できる。X線管は、最大84kWまで出力可能で、体格の大きい被検者にも対応できる。

photo 装置外観
photo IntelliEC Plusの適用例
photo Simple Dose Reportの画面サンプル

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