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» 2015年01月06日 10時00分 公開

個人も大企業も! クールもおばかも! ――モノづくりのお祭り・MFT2014Maker Faire Tokyo 2014(2/4 ページ)

[加藤まどみ,MONOist]

あの場所、あの時の空を手元に置こう

 まるで箱庭のように、手元にミニチュアの天気を置いておける作品を展示していたのが「Tempescopeプロジェクト」。LEDや加湿器の組み合わせによって、晴れや曇り、雨、雷、また青空、夕焼けなどを小さなケースの中に再現します。

ブースを訪れた女性の「Tシャツを着せたフィギュアを入れたら(略)」というせりふが忘れられません。さすがMFT、アイデアの宝庫ですね!

 好きな時間、好きな場所の天気を表示することができ、Skypeの通話相手がいる場所の天気や、天気予報の表示も可能です。出展者の河本健氏は沖縄を表示させるのがお気に入りだとか。河本氏は作り方や制御ソフトなどの情報をオープンソースで公開しています(tempescopeのサイト)。さらに2015年にはクラウドファンディングで資金を募り製品化予定ということです。

編集部注:掲載当初、tempescopeのご紹介内容に誤りがございました。修正してお詫び申し上げます。(2015年1月13日)

ナビエストークス方程式を可視化しよう

 「理科教育研究フォーラム」に展示されていたのが、空気砲の空気の流れを可視化する「インタラクティブ空気砲」です。空気砲は箱の一部に穴を空けて反対側からたたくと、勢いよく空気が出るとともに、煙を入れておけば渦輪と呼ばれるリングも観察できる科学おもちゃです。段ボールに穴を開けただけのものや筒の一方にゴム膜を張ったものなどがあります。実演では円筒の片側にゴム膜を張ったものを使い、ゴム膜をはじくと空気の流れがほぼリアルタイムで描画されるようになっていました。

空気の流れをリアルタイムのシミュレーションで見られるというのは貴重。

 中のゴム膜の近くに小型マイクを取り付け、音声波形と空気の動きを対応させておき、あらかじめ計算していた多数のケースから同じ条件の解析データを探して表示します。これによってほぼリアルタイムで空気の流れが見えるというわけです。オープンソースの流体解析用アプリケーション群「OpenFOAM」で、混相流のケースとしてVOF(volume of fluid)法を用いて解析しています。1ケース30分の計算を何十ケースも計算したとか。お疲れさまです!

大手家電メーカーも参戦!

 今回はなんと東芝も参加していました。テーマは同社の製品であるWi-Fi通信が可能なSDカードの「FlashAir」。これはデジタルカメラに記録媒体として使い、撮影した写真をスマホに送ることを想定していますが、記憶媒体、無線LANアクセスポイント、Webサーバの機能が組み込まれていることから幅広い用途が考えられます。ブースにはFlashAirを使った作品がたくさん展示されていました。

ワイヤレスクレーンゲーム。スマホで操作します。社員の方がデザインしたキャラクター「閃ソラ」がかわいい。
ライトイルミネーションオブジェ。写真をアップロードすると適度にぼかして表示、一味違ったライティングが楽しめる。ワンボードマイコンmbedの入った照明装置は岩崎修氏によるもの。

 MFTに出展した理由は、イベントの参加者はメーカーの技術者でもあることが多いため、新たなBtoBのビジネスが生まれるのはないかとのこと。例えばキングジムのデジタルメモ端末「ポメラDM100」は、FlashAirのワイヤレスデータ転送機能を使うことで、無線LANを有したパソコンやスマートフォンなどからFlashAirに保存してあるファイルの閲覧や転送が可能です。開発関連情報はFlashAir Developersというサイトで公開されています。サイトには個人や企業によるFlashAirを使用した作品の情報もアップされています。

 そもそもFlashAirは、カメラ同士の通信で写真を交換するという用途で企画された製品。ですが当時はカメラの撮影データの互換性などの問題から難しいということに。まずは普及し始めたスマートフォンとの通信を対象として発売したそうです。FlashAirを利用することで、日常のちょっとした、こんなことができたらいいなを簡単に実現できるかもしれません。

FlashAirの同人誌もあります。FlashAirの開発秘話や活用情報などが詰まっています。FlashAir Developersサイトからダウンロード可能です

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