Pepperに「ラジオ体操第2」を実演させるPepperで始めるロボットプログラミング(2)(3/4 ページ)

» 2015年02月23日 11時00分 公開
[大塚実MONOist]

ポーズをつなぐ「タイムライン」

 ポーズを作れるようになれば、あとはTimelineボックスを使って、順番通りにポーズを登録していくだけだ。Timelineボックスをフローダイアグラムパネルに置いて、ダブルクリックすると、以下のような画面になる。通常の画面と違うのは、ツールバーのすぐ下に、タイムラインのエリアが挿入されていることだ。

photo フローダイアグラムパネルにTimelineボックスを置く。線をつなぐのも忘れずに
photo Timelineボックスをダブルクリック。定規のような目盛りがあるのがタイムライン

 この目盛りの数字はフレーム番号を表している。デフォルトでは25fpsに設定されているので、25フレーム目が1秒ということになる。適当にポーズを作り、どこかのフレームの上で右クリックし、メニューから「キーフレーム中に保存された関節」を選ぶと、このフレームがキーフレームに設定され、ポーズが保存される。

photo 「キーフレーム中に保存された関節」から「全身」を選ぶと、全関節のデータが保存される
photo 25フレーム目にキーフレーム(グレー)が設定された状態。キーフレームはマウスで移動させることも可能

 キーフレームを指定し、ポーズを編集することを繰り返し、ラジオ体操第2のモーションを作ってみたのが以下になる。秒数の計算が楽になるので、ここではフレームレートは10fpsに設定した。複数のキーフレームを選択し、コピーすることも可能なので、体操のように繰り返しが多いモーションだと、それほど手間はかからない。

photo 今回はデモということで、「全身をゆする運動」と「腕と脚を曲げ伸ばす運動」のみ実装。完成まで1時間ほど要した
順番 開始秒 フレーム 内容 回数
1 8 0 全身をゆする運動 7
2 13 50 腕と脚を曲げ伸ばす運動 4
3 29 210 腕を前から開き、回す運動 4
4 43 350 胸を反らす運動 4
5 57 490 体を横に曲げる運動 4
6 74 660 体を前後に曲げる運動 4
7 89 810 体をねじる運動 4
8 104 960 片脚跳びとかけ足・足踏み運動 2
9 113 1050 体をねじり反らせて斜め下に曲げる運動 4
10 130 1220 体を倒す運動 4
11 145 1370 両脚で跳ぶ運動 4
12 154 1460 腕を振って脚を曲げ伸ばす運動 8
13 169 1610 深呼吸 2
「ラジオ体操第2」のモーション例。最初に音源を聞いて、各運動が何秒あるのかなど、大まかな設計をしておくと良い(最初の2つしか作らなかったが…)

 仮想ロボットで作ったモーションをPepper実機で動かしてみたのが以下の動画だ。この動画では音声はオフにしてあるが、実際にはMP3ファイルをPepperにアップし、Pepperに再生させている。

Pepperによるラジオ体操第2
photo ポーズを初期状態に戻してから、音楽を再生し、時間になったらモーション再生を開始している

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