出戻り(再雇用)経験ある人事担当者は72%、制度化している企業はまだ少数キャリアニュース

エン・ジャパンが人事担当者向け中途採用支援サイト「エン 人事のミカタ」利用者392名を対象にした調査を発表。「一度退職した社員の再雇用」の実態を伝えている。

» 2015年02月23日 14時00分 公開
[MONOist]

 人材サービス企業のエン・ジャパンは2015年1月29日、「出戻り社員(再雇用)」についてのアンケート調査結果を発表した。同調査によると、企業の人事担当者の7割以上が、1度退職した社員を再雇用した経験があると答えている。

photo 1度退職した社員を再雇用したことがありますか?

 かつての社員を再雇用した理由として主に挙げられたのは、「即戦力を求めていたから」(39%)、「人となりが既にわかっているため安心だから」(38%)。そのような理由があってか、再雇用後の職種については、退職前と「同職種」で採用した企業が85%に達した。

photo 再雇用理由(複数回答可)
photo 再雇用後の職種

 再雇用した社員を受け入れた職場の雰囲気については、「とても良い」(13%)と「まあまあ良い」(57%)を合わせ、70%が良好な反応を得たと回答した。

photo 再雇用後の周りの社員の反応

 「旧知の仲が帰郷したような雰囲気で迎えられていた」「やっぱりウチは良いだろ?と社員同士が肩をたたき合う様子を見るとグッとくる」といった回答のほか、「世間の厳しさを知って、以前より前向きに働くようになった」「他社に転職してみて、退職理由となった不満が大したことではないと思えたようだ」「自己都合で退職したため、本人も立場をわきまえての復職となった。本人がそれを意識して、かつての部下にも“遠慮なく、指示してくれ”と一言言う配慮があった」など、本人の意識の変化が良好な反応につながったとの指摘も目立った。

 一方、受け入れ部署の雰囲気が「あまり良くない」(15%)と答えた人事担当者からは、「すぐまた辞めてしまうだろうというネガティブな話が聞こえてくる」「古くからいる社員(役職者)と顔見知りなので、特に若い社員からしてみれば同じ立場なのに煙たいようで、浮いてしまう」「既存社員のやる気に多少影響があった」などのコメントを寄せている。

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