特集:IoTがもたらす製造業の革新〜進化する製品、サービス、工場のかたち〜
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» 2015年02月25日 11時00分 公開

IoT観測所(6):Allseen Allianceの中核技術「Alljoyn」とは何か (3/3)

[大原 雄介,MONOist]
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 ではワーキンググループとしてはどんなものがあるか、というのがこちら(Photo08)。実はこの資料は2015年1月のものなのだが、2月現在で言うとLocation Based ServiceのみWorking Group Pageにリンクがない(というか記載されていない)ものの、他のグループについては全て作業が進んでおり、しかもその内容が細かく開示されている当たりはさすがである。

一例として「Smart Home Working Group(Smart Home Working Group)」を挙げると、このWorking Groupでは家庭内機器に対して

  • Appliances Centralized management(機器の集中管理)
  • Centralized security(セキュリティの一元化)
  • Appliances notification agent(機器からの通知メカニズムの確立)
  • Group control(複数機器をグルーピングしての制御)
  • Centralized appliances coordination(機器の状態の一元化)
  • Data collection(データ収集)
  • Logging(動作ログ)

 といった機能を提供する事を目的とし、このSmartHome Frameworkを利用してこんな形で複数の機器を連携させられるとしている(Photo09)。既にこれを利用するためのI/F DesignやI/F Spec、Test Case Specなどのドキュメントも公開されており、直ちに設計や実装に入ることができる手回しの良さだ。

photo Photo08 青字はAllseen Allianceの発足時からスタートしたWorking Groupである
photo Photo09 これはSmart Home Working Groupが提示しているアーキテクチャ図。このSmart Home Serverを誰がどういう形で製品化するかが次のポイントになろう

 ただ設計にせよ実装にせよ、肝心のソフトウェアがないと難しいわけだが、こちらも着々と進んでいる。Photo10がロードマップで、まずRelease 14.02が早いタイミングでリリースされ、ついでRelease 14.06が機能を充実させた形でリリース、2014年末にはRelease 14.12がリリースされ、ここでAllJoyn Core Libsが一通り揃った形となっている。

photo リリースロードマップ
photo

 ただCore Libsはともかく、Service Frameworkに関してはまだ全部そろっている訳ではない。現状、Onboarding/COnfuguration/ControlPanelは個別にSDKがリリースされているが、先ほど例に出したSmart Homeの場合2014年8月にSlipstream Release(14.08)、10月にOfficial Release(14.10)を予定しているという話だったのが、まだ完全には作業が終わっていないようだ。

 あるいはConnected Lightingの場合だと、2014年12月にCore 14.06を対象にしたBeta SDKが出ており、2015年第一四半期中にCore 14.12を対象にしたバージョンをリリースする予定となっている。あるいはData-driven API Frameworkの場合は2015年1月16日にRelease 14.12の仕様が完全にFixされており、現在作業中ではあるが、まだ公開日は未定となっているという具合だ。

 Frameworkごとに進捗は異なっており、Photo05の全Frameworkがそろうまでにはまだ時間を要すると思われる。とはいえ、SDKはAndroid/iOS/Windows(32bit/64bit)というプラットフォーム別に用意されており、またCoreとFrameworkのソースも既に公開されているので、誰でもこれをアクセスして開発を始めることができる。まだCertificationのプロセスそのものは始まっていないが、Phaser 1としてのSelf Certificationの手順や必要なリソースは既に公開されている。

 今後は対応製品の増加やFrameworkの充実にあわせて、第三者機関によるCertificationとかInteroperability Test/Plugfestの開催なども考えられている様だが、まずはできるところから始めよう、ということらしい。

 「もう既にある」という意味では前回のIICなみに環境はそろっているわけで、Allseen Allianceに多くの企業が参加しつつある理由の1つはこの辺にありそうだ。

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