企業買います! 積極M&Aに乗り出すパナソニック、1兆円規模の戦略投資実行製造マネジメントニュース(1/2 ページ)

パナソニックは2015年度の事業方針を発表した。2018年度の目標である売上高10億円に向けて、住宅事業と車載事業を中心に、M&Aも視野に入れた戦略投資を進める方針だ。

» 2015年03月27日 12時00分 公開
[長町基MONOist]

 パナソニックは2015年度(2016年3月期)の事業方針を2015年3月26日に発表した。2018年度(2019年3月期)の目標である売上高10億円に向けて、住宅事業と車載事業を中心に事業を展開し、M&Aも視野に入れた戦略投資にも積極的に取り組む方針を示した。

 2014年度(2015年3月期)の業績見通しは売上高7兆7500億円、営業利益3500億円、営業利益率4.5%、フリーキャッシュフロー8000億円以上(2年累計)となり、中期経営計画である「CV2015」の3つの数字のうち2つを1年前倒しで達成した。残る目標は営業利益率5%以上だけとなった。

事業構造改革の完遂を宣言、2015年度は売上高成長へ

津賀氏 パナソニック 代表取締役社長の津賀一宏氏

 また、事業構造改革について津賀一宏社長は「一部赤字が残る事業はあるものの、黒字に向けての道筋を付け終えたことから、完遂したと認識している」と自信を見せた。

 2015年度は営業利益率5%以上の達成と、売上高成長による利益創出の推進の2つを大きな方針に掲げ、売上高8兆円、営業利益4300億円(営業利益率5.4%)を目標とする。

 この数字を達成するためにいずれも売上高が3000億円で、営業利益率が5%未満であるエアコン、ライティング、ハウジングシステム、インフォテインメント、二次電池、パナホームの6つの大規模事業部の売上高・利益改善に取り組む。目標を6事業部合計で15年度は14年度比売上高で1500億円、営業利益が390億円の増加におき、この数字が達成できれば6事業部合計で現在3%台の営業利益率が約5%に改善されるという。

photophoto パナソニックの2014年度業績見通し(左)と事業構造改革の成果(右)(クリックで拡大)※出典:パナソニック
photophoto 2015年度の業績目標(左)と大規模事業部の売上高・利益改善目標(右)(クリックで拡大)※出典:パナソニック

 同社が2018年度に10兆円とする売上高の目標に対しては、達成への道筋をより明確にするため2016年度(2017年3月期)8.4兆円、2017年度(2018年3月期)9.1兆円の目標を新たに設定した。また、住宅事業と車載事業をその柱となる事業と位置付けている。

photo 2018年度10兆円の売上高目標に向けたロードマップ(クリックで拡大)※出典:パナソニック
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