Pepperに感じる危うさと期待電子機器設計/組み込み開発メルマガ 編集後記

今夏の販売開始が予定されているPepperですが、話題先行の感も否めません。しかし、話題となることでの期待があることも事実です。

» 2015年05月11日 12時00分 公開
[渡邊宏MONOist]

 この記事は、2015年5月11日発行の「電子機器設計/組み込み開発 メールマガジン」に掲載されたMONOist/EE Times Japan/EDN Japanの編集担当者による編集後記の転載です。


 2015年4月25〜26日に開催された「ニコニコ超会議 2015」。「ニコニコ動画のすべて(だいたい)を地上に再現する」このイベントでは今回、「超ロボットエリア」が設置されました。会場には映画「機動警察パトレイバー」に登場する「98式AVイングラム」や、2014年末に日本テレビ系列で放送された「リアルロボットバトル」に出場した「MMSEBattroid」などもありましたが、数として最も多かったのはソフトバンクのPepperでした。

 PepperにはGUI開発環境「Choregraphe」が用意されており、アイデア次第でさまざまに活用できるのですが、超会議という場所のためか、「踊らせる」「戦わせる」「しゃべらせる」「ゲームの相手をさせる」などアミューズメント用途での活用が多く目立ちました。

 会場にいた全てのPepperをチェックできたわけではありませんが、アミューズメント用途ばかりというのに、一抹の不安を感じたのも事実です。本体こそ約20万円と中身を考えるとは破格の価格設定がされているPepperですが、3年間の保守費用を含めると100万円近くなるロボットが娯楽用途のみにしか活用されないのでは、高価なホビーロボットに過ぎなく、飽きられたらお終いのように思えるのです。

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