いつもの設計シートをアプリに簡単変身! 「ねじ寸法表検索」アプリを作ろうこれは使える! 設計現場のExcel(4/4 ページ)

» 2015年06月08日 10時00分 公開
[伊藤孝宏MONOist]
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自動で動作するように機能追加する

 まず、自動で設定させる部分を作成します。VBAエディタのメニューで「挿入→標準モジュール」として、表示されるウィンドウに、以下のように記述します(図9)。

Sub Auto_Open()
UserForm1.Show
End Sub

 「Auto_Open()」はファイルが開かれたら最初に動作するプログラムで、2行目の「UserForm1.Show」は「UserForm1を表示しなさい」という意味です。

 次に、同時にシートが非表示となるように設定させる部分を作成します。ユーザーフォームのコードで、「UserForm_Initialize()」に以下を追加します。

Application.Visible=False

 これは、アプリケーションすなわち、Excelシートの「表示状態(Visible)をFalse」、つまり「見えないようにしなさい」という意味です。これで、ユーザーフォームが開かれると同時にシートが非表示となります。

 さて、このままだと、ユーザーフォームを閉じた後に何も表示されないため、Excelファイルを終了できなくなります。そこで、下記に示すコードを追加して、ユーザーフォームが閉じられたら、Excelシートを表示させるようにします。

 「UserForm_Terminate()」とは、ユーザーフォームが閉じられたら動作するプログラムです。2行目はExcelシートの「表示状態をTrue」、つまり「見えるようにしなさい」という意味です。これで、ユーザーフォームが閉じられると同時にシートが表示されるようになります。

Private Sub UserForm_Terminate()
Application.Visible = True
End Sub
図10:自動で起動するように設定
図11:起動後にシートを隠すように設定

 無事にできましたでしょうか? 出来上がったデータは以下のリンクからダウンロードできます。

neji.xls

筆者紹介

伊藤孝宏(いとう・たかひろ)

1960年生。小型モーターメーカーのエンジニア。博士(工学)。専門は流体工学、音・振動工学。現在は、LabVIEWを使って、音不良の計測・診断ソフト、特性自動検査装置などの開発を行っている。



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