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» 2015年06月15日 11時00分 UPDATE

タイヤ技術:タイヤの転がり抵抗を測る日本唯一の“原器”は小平市にあった (4/5)

[朴尚洙,MONOist]

5台の転がり抵抗試験機を保有

 タイヤの重要な仕様値の1つが転がり抵抗である。装着タイヤの転がり抵抗が低いほど車両の燃費向上に貢献できるからで、欧州の燃費規制では、車両とタイヤでそれぞれ燃費向上効果が見積もられているほど。国内でも2009年から、転がり抵抗の値を基に低燃費タイヤの等級を決めるラベリング制度が導入されている。転がり抵抗試験機は、その転がり抵抗を計測するための装置である。

 ブリヂストンの技術センターは5台の転がり抵抗試験機を保有している。1977年から稼働している「惰行式転がり抵抗試験機」1台の他は、全てロードセルを使う「フォース式転がり抵抗試験機」である。フォース式転がり抵抗試験機は、従来の装置と最新式の装置があり、それぞれ乗用車向けとトラック・バス向けが用意されている。

「惰行式転がり抵抗試験機」乗用車向けの「フォース式転がり抵抗試験機」 「惰行式転がり抵抗試験機」(左)と乗用車向けの「フォース式転がり抵抗試験機」(右)。タイヤ周辺の温度や湿度を一定に保つ必要があるため、試験機本体と操作パネルは部屋を分けて設置されている(クリックで拡大)

 これらのうち、乗用車向けとトラック・バス向けの最新式フォース式転がり抵抗試験機は、タイヤの転がり抵抗の“原器”ともいえる標準試験機になっている。欧州では標準試験機が10台あるものの、国内にはブリヂストンの技術センターの2台しかないのだ。国内のブリヂストンの競合メーカーも、この標準試験機を使って計測した転がり抵抗の基準となるタイヤ(アライメントタイヤ)によって、開発したタイヤの転がり抵抗を計測しているのだ。

ラベリング制度を運用するにはタイヤ転がり抵抗の標準試験機が必要になる ラベリング制度を運用するにはタイヤ転がり抵抗の標準試験機が必要になる(クリックで拡大) 出典:ブリヂストン
乗用車向けの標準試験機トラック・バス向けの標準試験機 日本唯一の標準試験機となっているフォース式転がり抵抗試験機。乗用車向け(左)とトラック・バス向け(右)がある。(クリックで拡大)

 なお、フォース式転がり抵抗試験機による計測時間は、乗用車の場合でならし約1時間+計測約10分、トラック・バスの場合でならし約3時間+計測約10分となっている。

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