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» 2015年09月14日 10時00分 公開

配車サービスにとどまらないUberの野望子猫のレンタルもやってます(2/3 ページ)

[吉岡佐和子(情報通信総合研究所),MONOist]

新たな動きを見せるUber

 そのような状況下で、2014年に入ってからUberが少し変わった実験を行っている。継続してサービスとして提供しているものもあれば期間限定で終わっているものもある。以下に、Uberの新たな取り組みをリスト化してみよう。

UberRUSH

 ニューヨークを限定に提供開始された「UberRUSH」は、アプリ内の「RUSH」ボタンを押し、表示される地図上でピンを立てた場所に自転車で集荷に来てもらえるというもの。集荷までにかかる時間は数分で、配送中の荷物はアプリ上でトラッキングできる。また、無事送付先に荷物が届くと、受取人のIDと荷物を撮影した写真が発送主に送られてくる仕組みとなっている。料金は、1つの配送エリア内であれば一律15米ドルで、配送エリアをまたがるごとに5米ドルが加算される。

UberFRESH

 2014年8月には、カリフォルニア州サンタモニカでランチサービス「UberFRESH」の試験提供を開始した。UberFRESHは月曜日〜金曜日の11時30分〜14時30分の間、一律12米ドルのセットランチを数種類用意し、Uberアプリ経由で注文すると約10分程度でUberのドライバーが届けてくれるというもの。ただし自宅や事務所までではなく、指定された路上まで受け取りに行く必要がある。

 なお、同サービスは「UberEATS」の名称で2015年2月からスペインのバルセロナでも展開されている。レストラン情報サイト「Plateselector」との提携により、指定レストランのランチやディナーを、Uberのドライバーが届けてくれる。オーダーから配達まではやはり10分程度。2015年8月時点ではサンフランシスコなども加わり、提供エリアは3カ国7都市となっている。

「UberEATS」のサービスイメージ 「UberEATS」のサービスイメージ 出典:Uber

Uber Corner Store(UberESSENTIAL)

 前述のUberFRESHと同時期の2014年8月に、今度は日用品の当日配送サービス「Uber Corner Store」をワシントンDCの一部地域限定で試験提供を始めた。月曜日〜金曜日の9〜21時で、対象商品はサプリやバス用品、お菓子、ベビー用品、文房具など多岐にわたる。注文後10分以内に地元の店舗から配達してくれる点が特徴。配達場所を指定した際に配達可能なドライバーがいた場合、購入可能商品のリストが送られ、その中からドライバーに注文する仕組み。このサービスは1カ月間限定で実施された。

UberMOVERS

 2014年8月16日の9〜14時限定で、寮を出る大学生向けに提供された引っ越しサービス。30分30米ドルで2人の引っ越し屋が配送を手伝ってくれる。

UberCARGO

 2015年1月、ワゴン車を呼んで荷物を積み込み、別の町まで運ぶ貨物輸送サービスが提供された。ユーザーはワゴン車に同乗できる。Uberのサービスが得意とする、アプリによる荷物のトラッキングなども可能。香港でのみ展開されており、利用目的は引っ越しや買い物時の大量の荷物など、多岐にわたる。

UberKITTENS On-demand

 2015年2月5日の12〜16時限定で会社や自宅に子猫を届けるキャンペーンを実施。同年10月29日など過去2回ほど同様のキャンペーンを行っている。15分間子猫をレンタルできるというもので、売り上げは全て地域の保護施設に寄付される。

「UberKITTENS On-demand」のサービスイメージ 「UberKITTENS On-demand」のサービスイメージ 出典:Uber

UberTREE

 Home Depot(ホームデポ)と共同で、Uberアプリからクリスマスツリー用の生木をオーダーできるというサービス。2013年12月5日の11〜20時までの1日限りで行われ、料金は配送料を含め135米ドル。

「UberTREE」のサービスイメージ 「UberTREE」のサービスイメージ 出典:Uber

Uber MiNote

 2015年7月27日、中国のスマートフォンベンダーXiaomi(シャオミ)と提携し、Uberがシャオミのスマートフォン「Mi Note」をシンガポールとマレーシアで提供。

Uber Ice Cream

 7月24日限定でアイスクリームのオンデマンドデリバリーを実施。

 以上のサービスは全て、スマートフォン上のUberアプリからボタンをタップするだけで提供される。決済は全て登録済みのクレジットカードから引き落とされるという、おなじみのエクスペリエンスで完結する。

 このようなUberの取り組みは、Uberが新たに物流分野に参入しようとしているように見える。そして恐らくそれは事実だろう。既に「ヒト」だけでなく「モノ」の輸送ができることを、さまざまな実験やサービスを通じて証明している。これからますます本格参入の姿勢を見せてくると考えられる。

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