脳卒中の後遺症治療をサポートするリハビリ装置を共同開発医療機器ニュース

安川電機は、鹿児島大学、有薗製作所、エイチアイデーと共同で、促通反復療法のリハビリ装置「前腕回内回外訓練装置」を開発した。脳卒中の後遺症でまひした腕の回復などに寄与するもので、今後、実用化に向けて改良を進めていく。

» 2015年09月14日 08時00分 公開
[MONOist]

 安川電機は2015年8月27日、鹿児島大学、有薗製作所、エイチアイデーと共同で、促通反復療法のリハビリ装置「前腕回内回外訓練装置」を開発した。脳卒中の後遺症でまひした腕の回復などに寄与するという。

 促通反復療法は、慢性期を含む脳卒中片まひ患者の回復に優れた効果を示す。前腕回内回外訓練装置は、同療法の理論に基づいて開発された。

 装置をまひ側の腕に通し、装置による他動運動と、患者による自動運動を交互に繰り返して訓練する。瞬時の他動運動により誘発される伸張反射の動きに沿って随意自動運動を開始することで、スムーズに運動できる。他動運動速度を2段階にすると、伸張反射はさらに起こりやすくなるという。

 同装置は、繰り返し訓練しても、腕が疲れず痛くならないように配慮されているため、長時間の訓練が可能になる。結果、まひした腕の回復が早まることが期待でき、療法士の負担減少にもつながる。

 今後は、臨床研究による有効性評価や使いやすさなどの改良を経て、実用化を目指す。

photo 促通反復療法のリハビリ装置

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