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» 2015年09月15日 08時00分 公開

「グローバル最適地生産」実現に不可欠な“標準化”と“共通言語”生産管理の世界共通言語「APICS」とは(1)(3/5 ページ)

[高井英造/日本生産性本部 APICS日本代表部 顧問,MONOist]

APICSとSCCの統合

 APICSは2014年、「SCC」と統合し「APICS-SCC」という組織機能を追加して、一層の「国際標準」の普及を加速することになった。SCCは、サプライチェーン・プロセスの記述方法である「SCOR(スコア:Supply Chain Operation Reference Model)※4)」とグローバルに対応した「評価指標(SCOR Metrix)の標準化」を研究し推進してきた団体である。

※4)関連記事:経営と現場の情報は「超」シンプルにつなぐべし

 これに伴って新しい国際資格としてSCOR Professionalが設けられ、APICSとして資格試験と教育が行われることになった。この2つの団体、APICSとSCCの資格は、Supply Chain World誌による「役に立つSCM資格」投票で1位と2位になった資格であり、強力なタッグによる今後の発展が期待されているところだ。

統合効果は?

 SCCは、1996年に米国で設立され、サプライチェーンを設計・改善・最適化するためのツールキットとしてSCORの研究開発と教育普及のためにグローバルに活動を続けて来た団体である。SCORのメンバー企業は、SCORで定義されたグローバルで標準的な業務プロセスと評価指標(メトリクス)を用いて、現状の姿と問題点、あるべき姿を明確にすることで、サプライチェーンを構成する異なる組織間・企業間での意思疎通を図ることが可能となる。日本では、ビジネスプロセスの研究・普及を目的としたバリューチェーンプロセス協議会(VCPC)が会員企業と協力して活動している。APICSとSCCの統合による相乗効果としては下記の4点が期待されている。

  1. APICSで学んだ知識体系を実際のビジネスで適用する際、ツールキットであるSCORを活用することで、より実践的に企業カイゼンを進めることが可能となる
  2. SCORユーザーがAPICS知識体系を理解することによりグローバルサプライチェーンの強化、発展が促進できる
  3. APICSの知識体系やSCORをAPICSがワンストップで統合的に推進することによって一層の普及が図れる
  4. これによって、メンバーの企業や資格保有者のサプライチェーンの改革推進能力を高め世界的な産業発展に一層貢献する。

 APICSとAPICS-SCCの活動、VCPCについては、次回以降の連載で紹介するが、下記のサイトも参照して頂きたい。

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