クルマ好きの学生たちの「悲喜こもごも」車を愛すコンサルタントの学生フォーミュラレポ2015(2)(6/8 ページ)

» 2015年10月08日 10時00分 公開

新潟大学 (NEXT Formula Project)

 メタリックグリーンのカウルが鮮やかなマシンの新潟大学のピットにお邪魔しました。インタビューを受けていただいたのは、前プロジェクトリーダー、現プロジェクトアドバイザーの鈴木寛人さん(大学院1年生)です。

新潟大学 プロジェクトリーダー、現プロジェクトアドバイザーの鈴木寛人さん

S チームマネジメントを担当する鈴木さんとして、今年の活動は全体的にいかがでしたか?

鈴木さん(以下、HS) 今回は初めて茂木の試走会に参加し、車検合格のポイントなどを聞けたので、本番の車検では大きな変更や混乱もなく合格することができ良かったと思っています。

S 動的審査はどうでしたか?

HS アクセラレーションとスキッドパッドは想定したタイムを出すことができました。ただ、エンデュランスは残念ながら3周目でリタイアという結果になりました。

S リタイアの原因は?

HS 車検の時に指摘され、ヒートガードを急きょ作って取り付けたのですが、そのために熱がこもって排気系のカーボンから白煙を上げてしまいました。

S 排気口がバッフルで絞られていて、排気効率が相当悪そうだけど、これは騒音対策のため?

HS はい、茂木に行ったときはもっと径が大きかったのですが、うちのマシンのエンジンがかかると遠くからでも分かるくらいの爆音でして(笑)。今回の新基準より5dB位オーバーしていました。このバッフルは大会直前に完成したのですが、やはりエンジン性能や寿命に悪影響を及ぼしたと思われます。

S 新潟から静岡まで移動するのも大変でしょ? 今回から変わったピットレイアウトはどうですか?

HS 昨年までより断然楽ですね! テントは要らないし、雨が降っても安心だし、本当に楽です。

S これは僕の私見だけど、どうせならスタジアムの中で動的審査やればいいじゃんね!オーバルコースのダートトラックなんて最高だと思うんだけどなぁ。

HS あはは! そうですね!(爆笑! でも半ばあきれ顔!?)

3Dプリンタで造形された吸気チャンバーと、細い排気口に注目
NEXT formula ProjectのメンバーとNU-15(NEXT formula Project Blogより)

 昨年はマシントラブルで動的審査に一切出場できなかった新潟大学ですが、今回はエンデュランスこそリタイアに終わったものの、他の動的審査では予測通りのタイムを出し、コスト審査では7位の好成績で総合順位は35位と、昨年の56位と大きく順位を上げました。来年もメタリックグリーンの美しいマシンがここエコパスタジアムに姿を見せてくれることでしょう!

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