蛍光抗体法による高感度測定が可能な免疫検査システムを開発医療機器ニュース

コニカミノルタは、蛍光抗体法による高感度測定を可能にした免疫検査システム「SPFSイムノアッセイシステム」を開発した。トロポニンを高感度に測定し、診断時間を従来の約半分に短縮した。

» 2015年12月01日 08時00分 公開
[MONOist]

 コニカミノルタは2015年11月16日、蛍光抗体法による高感度測定を可能にした、免疫検査システム「SPFSイムノアッセイシステム」を開発したと発表した。主に心疾患とその関連マーカーを搭載したシステムとして、2017年から欧州市場で提供を開始し、欧米市場へも展開する予定だ。

 心筋梗塞の診断では、心筋内に存在するバイオマーカー(タンパク質)であるトロポニンの検査が行われている。しかし、従来のトロポニン検査は、診断時間が長く、精度が低いなどの課題があった。

 今回同社では、トロポニンを高感度に測定し、診断時間を従来の約半分に短縮する小型装置と、トロポニンを含む心疾患関連試薬で構成されるSPFSイムノアッセイシステムを開発。写真フィルム開発で培ったナノテクノロジーとファインケミカル技術を活用し、分子レベルでの検出を可能にした。

 同社では今後、SPFSイムノアッセイシステムの提供を通じて医療現場の診断・作業効率を高め、救急現場のオーバークラウディングの削減を目指す。同時に、患者の死亡率低下、早期回復、早期帰宅にも貢献していくという。

 また、疾患特有のバイオマーカー(タンパク質)の正確な捕捉を可能にしたことで、心筋梗塞やがんなど疾患に対し、精度の高い免疫検査が提供できるとしている。

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