特集:IoTがもたらす製造業の革新〜進化する製品、サービス、工場のかたち〜
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» 2015年12月16日 11時00分 公開

IoT観測所(16):IoT団体によるUPnP(Universal Plug and Play)吸収を読み解く (3/3)

[大原 雄介,MONOist]
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UPnP+の持つ競争力

 ただ、実際にUPnP+の認証を取得したデバイスは多くない。UPnPの認証済み機器はこちらから参照できるが、ざっと見た限りではUDA 2.0に準拠しているデバイスがそもそも存在しない。もともとこのページで出てくる製品数は250にも満たなく、一方、ページの先頭にあるグラフを見れば現時点で2000を超える製品が認証を取得しているはずなので、かなりの部分がこのページに登録されていないようだ。

 なので、具体的な数については判断しかねるのだが、そもそもグラフを見ると2014年〜2015年はあまり製品の追加が無いので、現時点ではないか、あっても非常に少ないと思われる。そんなこともあってか、2015年9月にアムステルダムで開催されたIBC Exibitor ShowにおいてはUPnP ForumはOICと共同でデモを行っている(NEWS RELEASE:UPnP Forum Takes IoT to the Next Level at IBC 2015)

 この時はOICのコネクトビリティフレームワークを利用し、その上でDLNAを使ってビデオを流したり、あるいはUPnP+に準拠したデバイスのマネジメントやデータ収集などのデモを行っていたらしいのだが、このあたりが上手く行った事も、今回の吸収合併の伏線になっていたのかもしれない。

 OICにしてもIoTivityにしても、基本的なフレームワークについては定まっているものの、問題はその上のプロファイルが未整備であることで、ここにUPnP ForumというかUPnPの定めるアプリケーションプロファイルが利用される事になる。今後UDAやDCPは、OIC/IoTivityのフレームワークの一部として提供される方向になってゆくと思われる。

 そんな訳で、純粋に技術的に見るとうまく補完関係にあるから、吸収合併そのものは非常に理解しやすいのだが、さてこれでAllSeen AllianceなりAppleのHomeKitや、GoogleのProject Brilloに対して競争力を持つかというとそれはまた別の話である。

 UPnP+は照明制御などローレベルアプリケーションも範囲にしているが、実際にUPnPを実装している製品はゲートウェイと情報家電(テレビやSTB、メディアプレーヤーなど)がほとんど。そこにわずかながら白物家電が入っているという程度で、もっと幅広い家庭内の機器までをターゲットにしているはずのOIC/IoTivityからすると、獲得できるマーケット的にはやや物足りない感がある。これをどう補うのか?がこれからの見どころになりそうだ。

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