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» 2016年03月01日 07時00分 公開

プロジェクトを成功させるモデリングの極意(7):Q&Aで読むモデリングの極意――モデリングの問答集32問と教訓集72カ条 (4/10)

[五味弘,MONOist]

(1-6) モデリング手法にはどんなものがあるの?

 ソフトウェア開発で用いられるモデリング手法には、UMLやSysML、状態遷移図、フローチャート、データフロー図、E-R図、EA、ピクト図などがあります。これ以外にも多くの手法があります。

 手法は多くありますが、その根底にあるのは(1-2)から(1-5)で紹介してきたように、対象を分かりやすく表現し、それを再利用することです。この根底の部分をつかみさえすれば、どのような手法を使っても問題ありません。


(1-7) モデリングツールにはどんなものがあるの?

 UML/SysMLツールには、製品としてastah* やEnterprise Architect、Rhapsodyなどがあります。それにVisual StudioやNetbean、Eclipseなどの統合開発環境には付属しているかアドオンできるツールもあります。UMLツール以外にはE-R図ツールとしての「MySQL Workbench」や汎用作図ツール(DFDやフローチャートが描けます)としての「Microsoft Visio」(製品版)や「Dia」(フリー版)などがあります。この他にもツールはいろいろとあります。

 UMLツールは精錬されていて、文房具のように自然に使えるものが多いですが、そうでない分野のツールもあります。ツールで苦労するのは本末転倒です。使いにくいと感じたら、別のツールを使うことをお勧めします。


2. UMLとSysML

(2-1)UMLで使いにくいところは?

 UMLで使いにくいところとしては(1)階層記述ができない、(2)要求図が弱い、(3)仕様が膨大で不統一、(4)トレーサビリティが弱い、(5)目的が総花的、(6)コード生成が弱い、(7)差分表記が弱い、などが挙げられます。

 他にも使いにくいところはありますが、コツが多く生み出され運用方法も洗練されてきています。これらは次の(2-2)でも紹介していますので、参考にしてください。


(2-2)UMLの弱点をカバーするには?

 (2-1)で指摘したUMLの弱点をカバーするには、階層記述をするコツ、要求図をUMで描くコツなどが必要になります。これらは第3回の記事を参照してください。

 UMLはソフトウェア開発では主流となっている手法・ツールなので、弱点をカバーする多くの知見が集まっています。主流の手法・ツールを使うことは、このように同じように苦労している人が集まり、その結果、多くの知見が集まるというメリットもあります。


(2-3)SysMLの使いにくいところは?

 SysMLで使いにくいところは、(1)UMLほど流行っていない、(2)要求図に大きな面積が必要、などが挙げられ、その他はUMLの弱点(2-1)に準じます。SysMLはこれから普及していく手法・ツールですので、今後、欠点やそれをカバーする方法が集まってくるでしょう。


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