オムロンがついに産業用ロボットを発売、制御機器との連携機能も産業用ロボット

オムロンは、2015年9月に買収を発表したオムロンアデプトテクノロジーズ社の産業用ロボットを2016年4月1日から販売する。3カテゴリー49モデルを世界39カ国150拠点で投入する。

» 2016年03月31日 09時00分 公開
[三島一孝MONOist]

 オムロンは2016年3月30日、2015年9月に買収を発表したオムロンアデプトテクノロジーズ社(以下、アデプト社)の産業用ロボットを同社製品として2016年4月1日から発売すると発表した。

 オムロンでは、2015年9月にアデプト社の買収を発表※)。オムロンの制御技術と同社の産業ロボットを技術を組み合わせて、付加価値を発揮できるように共同での技術のすり合わせなどを進めてきた。

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 オムロンでは、幅広い制御機器ラインアップと高度なオートメーション技術にロボット技術を融合することで、自動車や食品飲料品、デジタル機器などの生産現場における最先端の生産設備から、これまで人手に頼らざるをえなかった作業工程まで、幅広い用途に応じたロボットの活用を提案することで生産現場の革新につなげていく方針だ。

 新たに投入するアデプト社の産業用ロボットは3カテゴリー49モデルで、世界39カ国150拠点で一斉に発売する。

photophotophoto (左)はパラレルロボット「Quattro」、(中央)はスカラロボット「eCobra」、(右)は垂直多関節ロボット「Viper」(クリックで拡大)出典:オムロン

 生産現場でロボットを活用するには、導入から保守・メンテナンスまでを迅速かつ容易にすることが重要である。産業用ロボットの投入に当たり、オムロンでは高速性と高信頼性を両立したロボットとPLC(プログラマブルロジックコントローラー)など制御機器との簡単で高度なすり合わせを実現する統合ソフトウェアを提供。PLCの機能プログラムを1つのブロックとして構築した「ファンクションブロック(FB)」を用意し、このFBを通してロボットをコントロールすることで、ラダー言語から直接ロボットを制御するようなことも可能だ※)。また、もともとアダプト社が展開していた統合型ソフトウェア「Automation Control Environment(ACE)」などでも容易にアプリケーション開発などが可能だという。

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 これらにより、従来のロボット導入の障壁となっていたPLCや視覚センサー、安全対策機器などの制御技術との摺合せ作業と複数のプログラミング言語や設計用ツールの習得を簡単にし、生産現場への迅速なロボット導入や生産品目の変更に伴う段取替えや生産ラインの変更を容易にすることに成功したという。

 今回の産業用ロボットの発売に伴い、オムロンは、ロボットと視覚センサーやマシンオートメーションコントローラー「形NX/NJシリーズ」など、多様な制御機器とのシームレスな接続環境に技術サポートやメンテナンスサービスを加えたオムロン独自のソリューションを提供していくとしている。

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