ロボット接客「使いたくない」が多数、しかし体験後には「楽しい」

コミュニケーションロボットによる接客を「利用したいと思わない」との回答が「利用したい」を上回る。しかし、接客体験者の6割は「楽しい」と回答。クロス・マーケティング調べのアンケートより。

» 2016年06月01日 17時00分 公開
[渡邊宏MONOist]
調査結果の概要(出展:クロス・マーケティング) 調査結果の概要(出展:クロス・マーケティング)

 Pepperを始めとするロボットでの接客業務を導入する企業が増えているが、実際に利用する来客としてはどう感じているのだろうか。クロス・マーケティングが一都三県の男女にアンケートを行った。アンケート期間は2016年5月14日〜15日で、有効回答数は1200サンプル。

「ロボット接客」体験者は10%未満

 調査では1200のサンプルを有効回答として得たが、店頭などで接客を体験したことがあると回答した数は7.1%にとどまった。コミュニケーションロボットの存在を知っているの回答は高い数値(80.1%)となっており、認知度は高いものの接触点が少ないという現状が明らかになった。

「ロボット接客を利用したい」は少数派

 コミュニケーションロボットによる接客を利用したいかの問には、「利用したくない」(全く利用したいと思わない+あまり利用したいと思わない)が43.3%と、「利用したい(利用したい+やや利用したい)」(24.7%)を大きく上回った。

 利用したくない理由としては「会話の微妙なニュアンスなど、人間の接客の方が良い・勝っている」(27.4%)、「人間より時間や手間が掛かりそう」(26.9%)と技術的な改善によって変化し得る項目が上位に並んだが、「ロボットの接客自体が嫌だ」(25.4%)と接客業務のロボット化を好まない人も一定数、存在することが浮き彫りになった。

体験後には好評価

 ロボットによる接客を体験したことがあると回答した数は7.1%にとどまっているが、体験者の感想としては「楽しい」(67.1%)、「親しみやすい」(49.4%)、「気軽に利用しやすい」(41.2%)と好意的な声が目立つ。

労働人口減やEコマースの台頭もあって、小売り店舗を取り巻く環境は厳しさを増している。その中でロボットにかけられている期待は大きい。写真はPepperとMicrosoft Azureを活用したリテールソリューションについての協業を発表したソフトバンクロボティクス 代表取締役社長 冨澤文秀氏と日本マイクロソフト 代表執行役 平野拓也氏

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