フルスクラッチと比べてコスト半減、業務システムを一元管理する「AppSQUARE」製造ITニュース(1/2 ページ)

日立ソリューションズ東日本は、「Excel」に代表される表計算ソフトなどを用いて部門独自に構築していた業務システムを、同一システム上に統合し、業務データと業務プロセスを併せた形で一元管理する業務アプリ構築プラットフォーム「AppSQUARE(アップスクエア)」を発表した。

» 2016年06月20日 11時00分 公開
[朴尚洙MONOist]
日立ソリューションズ東日本の八田直久氏 日立ソリューションズ東日本の八田直久氏

 日立ソリューションズ東日本は2016年6月16日、東京都内で会見を開き、「Excel」に代表される表計算ソフトなどを用いて部門独自に構築していた業務システムを、同一システム上に統合し、業務データと業務プロセスを併せた形で一元管理する業務アプリ構築プラットフォーム「AppSQUARE(アップスクエア)」を発表した。まずはオンプレミスで提供を始める。標準提供価格は同時5ユーザーで400万円、年間保守料金は80万円。2017年3月末までに、SaaSサービスの提供も開始する計画だ。販売目標は2018年度までの累計で約30億円。

 同社社長の八田直久氏は「企業内の各業務部門では、ERPなどの企業基幹システムではカバーしきれない周辺業務の多くを電子メールや表計算ソフトなどで処理している。こういった周辺業務の処理に用いる各種アプリケーションを、それらの業務部門が求める形で統合/構築できるのがAppSQUAREだ。セキュリティやコンプライアンスに関する要求を満足させるとともに、アプリケーションとのインタフェースも充実させた。当社が得意とする製造業のみならず、全業種に提案できる期待の製品だ」と語る。

「AppSQUARE」の特徴 「AppSQUARE」の特徴(クリックで拡大) 出典:日立ソリューションズ東日本

 同社の2016〜2018年度の中期経営計画では、売上高で2016年度に210億円、2017年度に225億円、2018年度に240億円を見込んでいる。成長のけん引役として期待されている、AppSQUAREを含めたサービス・パッケージ事業の売上高は、2016年度の59億円から、2017年度は68億円、2018年度は79億円に伸ばす計画。3年間の合計206億円のうち、30億円を目指すAppSQUAREは15%を占めることになる。

 AppSQUAREは、まず製造業を中心に販売を広げて行く計画。「立ち上げ当初のパートナー数は10社程度。日立グループ各社の他、トヨタケーラムにも支援してもらえることになった。もちろん、製造業の他にもさまざまな業種で活用していただける製品だと自負しているので、将来的にはパートナーを100社くらいまで増やしていきたい」(八田氏)という。

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