装置自身も活用法も、高度に進化してきた3DプリンタDMS2016(4/4 ページ)

» 2016年08月08日 10時00分 公開
[加藤まどみMONOist]
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「3Dプリンタの次」を提案

 ケイズデザインラボでは、加飾技術「D3テクスチャー」や同社ブランドとして開発した切削加工機「K-650」などを展示していた。D3テクスチャーは立体的なテクスチャーのデータで、切削などにより革や幾何学模様などを対象物の表面に付与できる。スマートフォンのケースや自動車の内装などに使用されている。需要が多いため、テクスチャー専門の事業部を作ったという。単にデータを提供するだけでなく、トレンド調査から顧客に合うデザインなどの提案、試作、量産までトータルでプロデュースが可能だ。

D3テクスチャーによる自動車のシフトレバーのテクスチャー、スマホカバーとその金型

 岩間工業所との共同開発によるK-650は、切削機としては比較的小型でありながら、微細形状が可能な高精度を実現したことが特徴だという。ワークサイズは650×450×200mm。加工可能な材料は石膏類およびABS、ケミカルウッド、アルミニウムなど。本体の主要な部分には鋳物を使用するとともに、ボールねじを採用して精度を確保している。本体は700kg。電源は100Vでオフィスにも設置可能だ。

 またSIM対応のWindowsタブレットを搭載し、独自コントローラーとなっており、リモートコントロールやリモートメンテナンスなどの拡張性を持たせた仕様になっている。3Dプリンタと比べて切削機は材料が自由なため、パラメータデータの調整や監視に対応できるようにしている。

 同製品は試作や新人教育などセカンドマシンで使えるとしている。また3Dプリンタに慣れてきた人が使う、より高精度な加工機として適しているという。初期ロットは製造業や個人のメイカーなどに購入されたとのことだ。

切削加工機「K-650」の本体とその操作部分

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