CADでシンクライアントを実現するための3つの手段CAD読み物

CADユーザーがシンクライアントを導入する場合、目的別にどの実行方式を選べばよいのか?

» 2016年08月15日 10時00分 公開
[CAD Japan.com/MONOist]
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本記事は、CADを快適な環境で使ってもらうソリューション専門街「CADJapan.com」から転載しています。


CADで利用可能な3つのシンクライアント実行方式を知ろう

 シンクライアントを導入する場合、まずは目的を決めることが重要になります。何をしたいかによって実行方式やサーバ、運用方法が決まってくるからです。このトピックスではCADユーザーがシンクライアントを導入する場合、目的別にどの実行方式を選べばよいかをご紹介します。

CADで利用可能な3つの実行方式

方式その1:サーバベースコンピューティング(SBC)方式

 SBC方式は1台のサーバにOSやソフトウェアをインストールし、それを複数のクライアントが共用する方式です。アプリケーションの実行など全ての処理をサーバ上で行い、画面のみクライアントPCへ転送します。クライアント側は遠隔操作端末としての役割だけを担います。

方式その2:仮想PC(Virtual Desktop Infrastructure:VDI)方式

 VDI方式はサーバ上に複数の仮想PCを形成し、それぞれの仮想PC上にOSやソフトウェアをインストールして動作させます。ユーザーごとに仮想PCを割り当てられるため、ユーザーの希望に合わせて自由に個別設定ができます。GPUも仮想対応可能なため、クライアントマシンにGPUがなくても、軽快なグラフィックス処理ができます。

方式その3:ブレードワークステーション方式

 ブレードワークステーション方式はエンクロージャーとよばれる箱に、複数のブレードサーバを格納。ユーザーはリモートアクセスでブレードサーバに接続する方式です。仮想PC方式と似ていますが、仮想ではなく「物理」である点が最大の違いです。

3つの方式には、それぞれメリット・デメリットがある

 この3つの方式には、それぞれメリットとデメリットがあります。

CADユーザータイプ別お勧めの方式はコレだ!

 CADの利用目的別にお勧めの実行方式と代表的なシステムをご紹介します。実際はこれ以外にも集約度、管理性、自由度、アプリケーションの互換性などを踏まえて決定する必要があります。最近では、SBCとVDI方式を適材適所で組み合わせハイブリッド利用を選ぶ企業もあります。

※1:DirectXやOpenGL対応ハイエンドグラフィックスカードが必要な構成。
※2:グラフィックスカードなし。
※3:ユーザー設定情報やロックファイルが他ユーザーと重複する場合を除く(例:Program Files、HKLM)。
※4:例:Program Files、HKLM

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