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» 2016年09月16日 10時00分 公開

zenmono通信:「同年代とは話が合わない」肉体派70歳の“サバイバル発明家”と太陽光発電装置 (3/6)

[MONOist]

enmono三木 この辺(可動部分)は改良されるつもりですか?

野下 ここはもう次の製図はできていますので。これは動作実証モデルです。もっとスムーズに、もっと頑丈に、もっとカッコよくなります。

enmono三木 分かりました。ありがとうございます。実際に今回クラウドファンディングでやっているモデルはこのパネルより大きいんでしたっけ?

野下 ええ、これは50ワットです。今度のやつは2倍の100ワットです。

enmono三木 100ワットの太陽光パネルでどのくらいの充電ができるんですか?

野下 それはよく聞かれるんですけど、天気は晴れたり曇ったり雨になります。だから定量を示すことが難しいのですが、発電した電気はシステムの中のバッテリーに充電します。これは非常にでかいバッテリーです。100A/hというのは魚釣りの電動モーター、ボートに使われているようなものです。

野下 ちなみに100Vのインバーターで32インチのLCDのテレビを動かしたら28時間動きました。他の会社のデータでは500リットルの5ドア冷蔵庫が35時間動いたというデータがあります。ということで停電になってもそれだけ動けば次の再給電(電気が戻ってくる)まで十分使えるということです。

野下 それからこれはMPPTといって非常に高機能な充電器を使ってるんです。普通のPWL充電器っていうのは充電可能な電圧域が決まっていて、例えば天候悪化などで発電量が足りずに電圧が落ちると充電してくれません。

野下 ところがMPPTっていうのは電圧が落ちてもブーストしてくれるんです。なので朝PWLだったら充電状態にならない時でも、MPPTは充電してくれるんです。

enmono三木 高機能なバッテリーなんですね。

野下 こちらは家庭の中に入れるインバーターです。これも特殊なインバーターです。(ACケーブルを持って)こちらはコンセントに入れます。それから本体にあるコンセントは冷蔵庫やテレビから挿します。こうして充電してきたバッテリーは直流がこのインバーターに入ります。ここから100ボルトが出ます。

野下 それで特殊な回路なんですが、これは電力使用時にソーラー発電を優先します。だから昼間ガンガンやってる時はソーラー発電を使う。冷蔵庫とテレビを同時に使っている場合は電力量が足りなくなることがあります。そういう時はこっちのバッテリーを使います。

野下 バッテリーが80%くらいに落ちたら今度は自動的にコンセント(家庭の通常電源)に切り替えます。なぜ切り替えるかといったら、停電の時に使えなければ意味がないからです。停電の時に空っぽでないように80%で切り替えます。

enmono三木 停電の時はどういう風に使えばいいんですか?

野下 停電の時はこれだけです(インバーターのダイヤルを回す)。この設定で3時間使えます。もしくは完全にここまで回してしまえば、バッテリーがなくなるまで使えます。

enmono三木 停電時に自動切り替えになるようにしなかったのは理由があるんですか?

野下 自動切り替えにはコストが掛かります。それから意識がなくなっちゃいますから(設定可能だということを忘れてしまう、という意味だと思われます)。停電なんてめったにありませんから、自動機能にお金を使うことはないと思います。それよりも他の機能にお金をかける方が。

enmono三木 今回のクラウドファンディングではこの倍の大きさのパネルと取り付け金具と……。

野下 バッテリーとバッテリーボックスとMPPTの充電器とインバーター、後はケーブルが付きます。

enmono三木 取り付けをやっていただけるバージョンと、なしバージョンがあるんですよね。

野下 関東周辺だったら私が行って取り付けます。ですから2時間くらいで、お客さまは何も手を汚さずに設置完了となります。

enmono三木 取り付けていただけるのがいくらでしたっけ?

野下 15万8000円ですが、クラウドファンディングではそれより安くします、事前予約で。

enmono三木 かなりガッチリしたバッテリーなのでかなり安心感がありますね。

野下 この前のフェアでいろいろな人に聞いたけども、「値段が安い」って言うんですよ。

enmono三木 バッテリーの性能が高いと思っているのかもしれないですね。

野下 MPPTもご存じの方はこれだけで5〜6万すると分かりますから。

enmono宇都宮 パネルも大きいやつですもんね。

野下 それと何といってもこの取り付け金具。これはどこにもない。物干し台のフェンスにでも、どんな形の形式でも合うように設計しました。

enmono三木 なるほど、楽しみですね。この「ベランダdeソーラー」という名前はどういうところから思い付いたんですか?

野下 何でしょうね……。ひょんと思い付いて……。ベランダでソーラーが付けられればいいな、と。じゃあ「で」の字は英文字の「de」でいけるんじゃないか。カッコいいんじゃないか。読みやすいし、そのものだし。ということでそれにしました。

enmono三木 この製品を思い付いたきっかけはあるんですか?

野下 前から欲しかったですね。zenschoolの前から、私は電動アシスト自転車でトレーラーをひいてました。その後ろ側のトレーラーの方にソーラーパネルを付けて、走行中に充電して、夜はテレビを見たりパソコンやったりという形でやってましたから、ソーラーに対してものすごく、どこでも使ってみたい、欲しいという気持ちがあったんです。結構ワクワクするんですよ。今日はお日様がよく出ていて充電してくれるなと、なんか得した気持ちもありますし、環境に優しいものを使いたいという気持ちもあります。

enmono三木 これはなにか特許みたいなのは取られているんですか?

野下 去年の7月に特許を申請しました。

enmono三木 じゃあ安心ですね。

野下 はい。

enmono三木 ありがとうございました。では戻っていただいて……。

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