連載
» 2016年11月25日 10時00分 公開

ママさん設計者の「モノづくり放浪記」(6):地味にスゴイ! プリント基板の実装品質を左右するメタルマスク (5/9)

[藤崎 淳子/Material工房・テクノフレキス,MONOist]

エッチング工程

 印刷工程を後にして、さらに上の階の現場にお邪魔してみます。ここは、独特な香り漂うエッチング工程です。同社におけるメタルマスク製造では、このエッチング工程も欠かせないものです。

 まず、こちらを御覧いただきましょう。これはメタルマスクのサンプルですが、局部的に段差が設けられています。

メタルマスクのサンプル

 赤いラインで囲んだ部分は、厚さ170μm(0.17mm)。

厚さ170μm(0.17mm)の部分

 青いラインで囲んだ部分は、厚さ150μm(0.15mm)。それ以外の部分は全て厚さ100μm(0.1mm)となります。

厚さ150μm(0.15mm)の部分

 マーキングのフィルムを外してみると、かすかな段差が確認できますね。

よく見ると、段差が……

 これは、2段ハーフエッチング加工です。1度めに170μmから150μmに落とし、2度めに150μmから100μmへと、2度ハーフエッチングしていることになります。

 同社のメタルマスク製造におけるハーフエッチングの出番は、1つのメタルマスクの中にクリームはんだの塗布量を減らしたい箇所がある場合、その部分の厚みを除去する時です。同社では、ハーフエッチング部の位置精度は±0.05mm、板厚精度は±0.01mmという繊細なコントロールでこれを行っています。化学的に処理するので、原理的には加工後のゆがみや変形の心配がなく、バリやカエリも発生しません。上記サンプルはハーフエッチングですが、処理時間を長く取ることによって貫通することも可能です。いずれも手順はさきほどのシルク版の製造手順とほぼ同じです。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.