モジュール型生産設備で面積生産性を大幅向上――富士機械製造JIMTOF2016

富士機械製造は「JIMTOF2016」において、モジュール型生産設備DLFnを出展。リングギア、ボールナット、シャフトの各ワークを生産ラインとして紹介し、全てのワークの加工実演を行った。

» 2016年11月25日 13時00分 公開
[長町基MONOist]

 富士機械製造は「第28回日本国際工作機械見本市(JIMTOF2016)」(2016年11月17〜22日、東京ビッグサイト)において、モジュール型生産設備「DLFn(ドルフィン)」を出展。リングギア、ボールナット、シャフトの各ワークを生産ラインとして紹介し、全てのワークの加工実演を行った。

photo 富士機械製造が出展したモジュール型生産設備「DLFn」(クリックで拡大)

モジュール型生産で面積生産性を向上

 DLFnは1台のベース上に2台の機械モジュールを搭載。規格化されたベースの上に豊富なバリエーションの機器、装置モジュールを組み合わせることで、多くの工程の取り込み、能増、ワーク変更、工程変更などにフレキシブルに対応する。同社従来比で半分以下のライン全長を実現したことで、DLFnに置き換えることでフロアスペースを削減し、面積生産性を大幅に向上する。

 また、ベースモジュールにロボットを搭載し、素早い動作でロスタイムを軽減する。さらに独自のコントローラー「UNICORN(ユニコーン)」を開発し搭載した。生産ラインに必要な機械、装置、搬送の全てを同じコントローラーで制御しているため快適な操作性を実現している。

 ユニコーンの操作パネルにはグローバルデザインを採用し、言語に頼らない直感的な操作体系を提供している。また、機械モジュール、ロボットは共にGコード、Mコードで構成されるプログラムで動作させることが可能となり共通の操作性を実現した。工具カウンタは工具登録をすることで使用中工具だけを表示させることができる。現在値の確認や現在値のリセットを1画面で行うことが可能。それぞれの工具の使用状況もグラフで確認できる。この他、補正量に対し定量値を採用。簡単な操作で補正量を加算/減算すること可能だ。

 富士機械製造ではDLFnを、量産加工市場をターゲットとし、生産ラインを小さな工場に見立てた「ミニチュアファクトリー」を目指し、機械モジュールや装置モジュールのラインアップにも取り組んでいる。このうちDLFn DT(旋盤モジュール)は、革新的な機械モジュール幅450mmで最大加工ワークはΦ200。10インチクラスのチャックを搭載できる主軸と8本の工具を載せられるタレットを配置している。

photo DLFnの加工実演の様子(クリックで拡大)

 DLFn DM(ドリミルモジュール)は450mmの幅に鋼性の高い主軸と7.5HPのモーターを搭載し、最大穴あけ能力Φ16を実現。高効率加工が可能だ。機械モジュールは前方に引き出すことができ、段取り替え作業なども容易に行える。なお、同社ではDLFnユーザーへの専用のアフターサービス対応として、「DLFn専用ダイヤルイン」をこのほど開設するなどサポート体制も整えている。

第28回日本国際工作機械見本市(JIMTOF2016)

第28回日本国際工作機械見本市(JIMTOF2016)

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