CADデータを一元管理するファイルサーバ環境をクラウド基盤上に構築製造IT導入事例

NTTコミュニケーションズは、竹中工務店の本店・支店、全国の建設現場でCADデータなどを共有・管理するためのファイルサーバ環境をクラウド基盤上に構築した。2017年度にかけて、全国の建設現場へ展開していく。

» 2016年12月08日 09時00分 公開
[MONOist]

 NTTコミュニケーションズ(NTT Com)は2016年11月18日、竹中工務店の本店・支店、全国の建設現場でCADデータなどを共有・管理するためのファイルサーバ環境を2016年5月にクラウド基盤上に構築したと発表した。2017年度にかけて、全国の建設現場へ展開する。

 NTT Comでは今回、ファイルサーバ環境として、クラウドサービス「Enterprise Cloud」、データセンターサービス「Nexcenter」、イントラネット用にネットワークサービス「Arcstar Universal One」、インターネットプロバイダー「OCN」、WAN高速化ソリューションなどを組み合わせた竹中工務店向けのクラウド基盤を構築。併せてサービス運用管理を一元的に提供する。

 ネットワークからクラウドサービスまで、同社が一元的に提供することで保守運用の負担を軽減している。また、障害が発生しても継続利用しながらの復旧が可能で、大規模災害発生時でも安全・確実なデータ保全と業務継続を確保でき、BCP対策に貢献する。ソフトウェア型VPNを活用して、さまざまな企業が協業する建設現場でのファイルのアクセス管理などのセキュリティ問題も解決できる。

 さらに、ソフトウェア型のWAN高速化ソリューションにより、大容量CADデータのスムーズな作業を可能にしている。グローバルシームレスサービスとして展開しているサービスを組み合わせているため、グローバル展開や事業拡大にも柔軟・迅速に対応できる。

 竹中工務店では、これまで大容量CADデータなどを扱う際に、アクセス遅延による業務効率低下を避けるため、建設現場ごとにファイルサーバを設置していた。今回のファイルサーバ構築により、本店・支店や全国の建設現場などからCADデータなどを閲覧・操作する効率が向上し、タイムリーな合意形成が可能になった。同時に、BCP強化にもつながったという。

 今後さらに、本店や支店で共有されている各種資料もクラウド化し、国内外のグループ会社へ順次展開していく。

photo クラウド型ファイルサーバの利用イメージ

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