発電機の保守を簡単に、厚み19.9mmの薄型点検ロボットFAニュース

三菱電機は、厚み19.9mmの発電機用薄型点検ロボットを開発した。発電機内部を短期間で高精度に点検でき、保守点検のコスト抑制や、信頼性・稼働率向上に貢献する。

» 2017年02月10日 07時00分 公開
[MONOist]

 三菱電機は2017年1月25日、厚み19.9mmの発電機用薄型点検ロボットを開発したと発表した。発電機の固定子と回転子の間の狭いすき間を走行し、発電機内部を短期間で高精度に点検する。同年2月より適用を開始する予定だ。

 同ロボットは、薄型化と低振動走行を両立した独自の走行機構を採用し、回転子を引き抜くことなく発電機内部を点検できる。同社製の中・大容量発電機全機種に適用可能で、簡易点検は6日間で完了する。従来の回転子を引き抜いて実施する精密点検は34日間の期間が必要だったが、点検期間の短縮が可能になることで総点検コストの抑制が期待できる。

 また、独自に開発したタッピング機構により、発電機コイルを固定するくさびの打診検査時の打撃力を従来の市販の点検ロボットより約10倍高めた。さらに、くさびの緩みを段階的に検知する振動解析技術により、作業者が回転子を引き抜いて実施する打診検査に比べて信頼性の高い検査が可能になる。

photo 発電機用薄型点検ロボット

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