プラズマダイシングの前工程装置、パナソニックと東京精密が共同開発FAニュース

パナソニックファクトリーソリューションズと東京精密は、プラズマダイシングの前工程で使用するレーザーグルービング装置を共同開発する。共同開発した装置とプラズマダイシング装置の販売面でも連携する計画だ。

» 2017年02月20日 07時00分 公開
[MONOist]

 パナソニックファクトリーソリューションズは2017年2月7日、レーザーグルービング(溝加工)とプラズマダイシングを使った工法を広める目的で、東京精密との協業に合意したと発表した。

 パナソニックが保有するプラズマ加工技術と、東京精密が強みとするレーザー精密加工技術を生かし、プラズマダイシングの前工程で使用するレーザーグルービング装置を共同開発する。共同開発した装置とプラズマダイシング装置の販売面でも連携する計画だ。

 メタル配線のある半導体チップをプラズマ照射によって必要な箇所だけ切り出すには、事前にマスクという遮断物を表面に貼り付けておき、レーザーによってメタル配線層に幅数十μmの溝を形成しておく必要がある。その溝を形成するのに使うのが、レーザーグルービング装置だ。

 半導体チップの分野においては、センサーの高画素微細化、メモリの多層化が進んでいる。製造工程では、切削粉がセンサーの歩留まりを悪化させ、薄化が進むウエハーを切り出す際に与えるダメージがチップ割れを引き起こす要因となっている。

 レーザーグルービング(溝加工)とプラズマダイシングを組み合わせた工法を導入すれば、切削粉の発生を抑えられ、薄型ウエハーへのダメージを減らしてチップを切り出せるようになり、歩留まりを改善できると見込んでいる。

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