作業者の生体情報から超局所の熱中症リスクを評価するスマート衣料システム医療機器ニュース

クラボウは、大阪大学、信州大学、日本気象協会と共同で、熱中症予防に向けたリスク管理システムとスマート衣料「Smartfit」を開発する。生体情報を送信する心拍センサーとIoTプラットフォームについては、ユニオンツールと開発に取り組む。

» 2017年04月05日 15時00分 公開
[MONOist]

 クラボウは2017年3月22日、大阪大学、信州大学、日本気象協会と共同で、熱中症予防に向けたリスク管理システムとスマート衣料「Smartfit」を開発すると発表した。生体情報を送信する心拍センサーとIoT(モノのインターネット)プラットフォームについては、ユニオンツールと開発に取り組む計画だ。

 Smartfitは心拍センサーなどを備え、作業者の心拍数や体表温度などの生体情報を取得する。取得したデータは「超局所リアルタイム熱中症リスク管理システム」に送られ、生体情報や気象情報、各地域での緊急搬送情報を用いてリアルタイムに熱中症リスクを予測・評価・管理する。現場管理責任者や作業者個人は、予測・評価結果をリアルタイムで確認できるようになる。

 従来の熱中症リスク評価法は、暑さ指数のWBGT値や気温・湿度、実施作業の負荷度合いなどを用いていた。しかし、対象となる場所全体のリスクは評価できても、個々の作業現場や作業者の個別事情を踏まえた判断は難しかったという。

 クラボウは同年5月より200人規模のモニターから夏場の作業環境下でデータを集め、2018年度の実用化を目指すとしている。

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