DMS2017

米国安全基準を設計段階でテストできる自動車用照明設計ソフトの最新版CAEニュース

サイバネットシステムは、自動車用照明設計ソフトウェア「LucidShape」の最新バージョンを発売した。米国IIHSが定めるヘッドライト安全性基準のテスト機能や、照明機能と見た目の美しさを両立させる設計が可能なツールを備えている。

» 2017年04月07日 10時00分 公開
[MONOist]

 サイバネットシステムは2017年3月17日、自動車用照明設計ソフトウェア「LucidShape(ルーシド シェイプ)」の最新バージョンを発売した。

 LucidShapeは、自動車用照明器具の設計/解析をするソフトウェア。ヘッドランプやテールランプをはじめ、デイタイムランニングランプ、先進安全装備の配光可変型ヘッドランプに採用されるマトリックスランプなどの設計に適している。「光の広がりから形状を導く」ことが可能なアルゴリズム(FunGeo)を搭載し、光の性能を基準にして設計を進められるため、設計時間の短縮と性能向上が図れる。

 LucidShapeの最新バージョン「2017.03」は、米国IIHS(米国道路安全保険協会)が定めるヘッドライト安全性基準のテスト機能を持つ。直線やカーブでヘッドライトが運転者へどの程度視界を提供するかを評価する照度ベースの視認性範囲テストや、対向車へのグレア(眩惑:げんわく)テストなどで、アメリカで自動車を販売する際は同安全基準が非常に重要となる。そのため、設計段階で評価することで、製品の安全性を高めることができる。

 また、昨今の照明は明るさや視認性だけでなく、見た目の美しさも求められる。独自のアルゴリズムによって、照明機能と見た目の美しさを両立させる設計が可能な「MacroFocal Torus Optic Tool(マクロフォーカル・トーラス・オプティック・ツール)」を追加している。

photo IIHSテスト機能
photo 「LucidShape」で設計したテールランプ

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