DMS2017

造形時間と材料を30%削減する、3Dプリンタ「MakerBot 」向けソフトの新機能3Dプリンタニュース

ストラタシス・ジャパンは、3Dプリンタ向けMakerBot Printソフトウェアの新機能「MinFill」を発表した。造形モデル内部の構造体を必要な部分のみに使用することで、造形にかかる時間と材料を最大30%削減する。

» 2017年04月10日 10時00分 公開
[MONOist]

 ストラタシス・ジャパンは3月30日、3Dプリンタ向けMakerBot Printソフトウェアの新機能として「MinFill」を発表した。対象機種は「MakerBot Replicator+」「Replicator(第5世代)」「Replicator Z18」となっている。

 積層造形で物体を製作する場合、物体の構造強度を確保するため、内部の支えとなるインフィル(造形モデル内部の構造体)が必要になる。

 MinFillは、メーカーボット製3Dプリンタ向けのMakerBot Printソフトウェアにおいて、インフィルを最小限に抑える機能だ。インフィルを大幅に最適化できる新しいアルゴリズムにより、自動的に3次元モデルを解析。インフィルが必要な位置を判断し、物体の品質低下や外観を損なうことなく、天面や一部の表面といった、支えが必要な部分のみにインフィルを使用する。

 また、物体の形状に応じて、狭い部分を起点として支えが必要な部分に分岐していく支柱、壁面に取り付けられた天面を支えるサポート材、極めて低密度のインフィルなど、必要最小限のサポート材のみを物体内に造形する。

 メーカーボットで試験をしたところ、MinFillによって、造形時間とフィラメント使用量を最大30%削減できた。球体のように内部容積が大きい造形物ほど時間の削減率が高くなる。また、作業の反復に要する時間が短くなり、初期段階でのコンセプトモデルの製作や形状の検討、反復の多い工程の作業時間を短縮できるという。

 従来は、インフィル使用量が増えるほど造形に時間がかかり、一般的なソフトウェアではインフィルが不要な部分にまで造形されてしまうなどの課題があった。 

photo MinFill機能を使って造形されたモデル(左)と、従来の方法による造形モデル(右)
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