TRONベースのソフトウェアプラットフォームをハモンドオルガンに採用組み込み採用事例

イーソルは、同社のマルチコアプロセッサ対応リアルタイムOS「eT-Kernel Multi-Core Edition」をコアとするソフトウェアプラットフォームが、鈴木楽器製作所のハモンドオルガン「XK-5」に採用されたと発表した。

» 2017年04月19日 13時00分 公開
[MONOist]

 イーソルは2017年4月5日、同社のマルチコアプロセッサ対応リアルタイムOS「eT-Kernel Multi-Core Edition」をコアとするソフトウェアプラットフォームが、鈴木楽器製作所のハモンドオルガン「XK-5」に採用されたと発表した。

 XK-5では、61鍵それぞれの押下具合を3段階でセンシングし、繊細で複雑な音源処理を可能にする「仮想マルチコンタクト鍵盤」を新たに開発。この鍵盤に採用されたのが、TRONアーキテクチャを引き継ぐリアルタイムOSのeT-Kernel Multi-Core Editionだ。マルチコアプロセッサの性能を最大限に引き出し、大量のセンシングデータのリアルタイム処理やXK-5のさまざまな機能の並列処理を可能にした。

 eT-Kernel Multi-Core Editionは、独自の「ブレンドスケジューリング」技術により、1つのシステム/OS上で、高いスループットを達成するSMP型プログラムと、シングルコア向けソフト資産の再利用やリアルタイム性の保証を可能にするAMP型プログラムの両方のメリットを実現できる。多列接点のリアルタイムな音源処理やUSBストリーミングなど、さまざまな機能特性に合わせて最適なスケジューリングモードを選択することが可能だ。

 これに加え、同社の組み込み向けFATファイルシステムとUSBデバイス側/ホスト側スタックも採用されている。ソフトウェア開発には、eT-Kernel Multi-Core Editionと統合され、マルチコアシステムのデバッグや解析を支援するツールを提供する「eBinder」が使用された。

photo ハモンドオルガン「XK-5」

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