技術賞は“かしこいロボットハンド”、人とロボットの協働を実現にハノーバーメッセ2017

ドイツ SCHUNKのスマート把持システム「JL1 co-act gripper」が、ハノーバーメッセ2017の「HERMES AWARD 2017」を受賞した。

» 2017年04月25日 06時00分 公開
[三島一孝MONOist]

 ドイツのSCHUNK(シュンク)は、ハノーバーメッセ2017(2017年4月24〜28日、ドイツ・ハノーバーメッセ)において、スマート把持システム「JL1 co-act gripper」が、産業用技術の賞「HERMES AWARD 2017」を受賞したと発表した。

 ハノーバーメッセが開催する「HERMES AWARD(ヘルメスアワード)」は、毎年ハノーバーメッセの開会式で発表される技術賞である。選考基準は、製品が既に市場に導入されたものか使用されているもので、技術的または経済的効用の面で革新的であることだとされている。

 SCHUNKはさまざまなロボットハンドや把持システムを展開する企業である。今回受賞したスマート把持システム「JL1 co-act gripper」は、人間とロボットが共同作業を行えるような安全性を確保し、人の作業状況を認知し続けることができるロボットハンドシステムである。JL1に搭載した統合センサーシステムは、人間との距離を絶えず追跡し接触を避けるための回避行動を取るために、常に安全を確保できる。

 さらに、モジュールはあらゆる形状のワークを把持し組み立てることなどが可能だとしている。モジュールの把持部は触覚センサーを備えており、さまざまな材質や形状のものでも状況を把握して最適につかむことが可能だ。モジュールには2つのカメラが搭載されておりワークの形状などを3Dで把握することができるとしている。

photo HERMES AWARDを受賞した「JL1 co-act gripper」(クリックで拡大)

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