加振器による音声/音楽再生技術をAIスピーカー向けに提案組み込み開発ニュース

オンキョーは、家電や住宅用建材などの分野に向けて、振動を利用して音を出す加振器を用い、高品質の音声/音楽再生技術を活用したソリューションの提案を開始することを発表した。

» 2017年09月08日 08時00分 公開
[MONOist]
開発した加振器ユニット 開発した加振器ユニット 出典:オンキョー

 オンキョーは2017年8月23日、家電や住宅用建材などの分野に向けて、加振器により高品質な音声/音楽再生を可能にする技術を活用したソリューションの提案を開始した。加振器は振動を利用して音を出す装置で、同社の音楽再生用加振器はゲーム機器や楽器などに採用された実績を持つ。

 近年、AI(人工知能)、IoT(モノのインターネット)による音声認識スピーカーをはじめ、家電や車での音声認識対応製品の開発が進められている。また、浴室やキッチンで音楽/テレビを楽しんだり、インターフォンの音声など、住宅内のさまざまな場所で音の活用が進むことが予想される。

スピーカーと加振器の音放射の違い スピーカーと加振器の音放射の違い(クリックで拡大) 出典:オンキョー

 現在、音声/音楽再生はスピーカーユニットを利用するのが一般的だが、従来型のスピーカーでは実現の難しい防水性/気密性が必要な場所や、壁/天井への埋め込みなどの環境で音声/音楽を発生させることが必要になってくる。

 こうした需要に向けて同社では、加振器の開発や設置場所に対応した最適化技術などを活用した、高品質の音声/音楽再生を実現するソリューションの提案を進める。これにより、家電や住宅産業などの分野への事業拡大を推進していくとしている。

 開発した加振器ユニットの外形寸法は36×21×41mm、総質量は66g、定格入力は5W、最大入力は10W、定格インピーダンスは8Ω、最低共振周波数(F0)は115Hz。

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