AIの活用により、網膜の広角画像から網膜剥離判定AUC98%を達成医療機器ニュース

Ristは、ツカザキ病院眼科と提携し、広角眼底画像を用いたAIによる網膜剥離判定でAUC98%の精度を達成した。網膜の広角画像から網膜剥離眼と正常眼を判別する取り組みを実施し、臨床上有用な高い精度を得た。

» 2017年09月12日 15時00分 公開
[MONOist]

 Ristは2017年8月28日、ツカザキ病院眼科と提携し、AI(人工知能)による広角眼底画像を用いた網膜剥離判定で、AUC98%の精度を達成したことを発表した。網膜の広角画像から網膜剥離眼と正常眼を判別する取り組みを実施し、臨床上有用な高い精度を得た。

 同研究では、人工知能技術であるディープラーニングを活用し、網膜の広角画像から網膜剥離眼と正常眼の網膜を判別。AIによる網膜剥離判定で、AUC98%の精度を達成した。

 ディープラーニングの解析対象とした広角眼底画像(英Optos)は、健診などで利用される従来型非散瞳眼底カメラの4倍以上の画角を持ち、2mmの自然瞳孔下から眼底の80%のエリアを撮影できる。同社は、Optos画像へのAIアルゴリズムの適用を進めている。今回の研究結果は、診断見落としを防ぐ二重チェックシステムや眼科医療過疎地に対する遠隔診療、健診による早期発見などへの応用が期待できるとしている。

超広視野走査レーザー検眼鏡検査で得られた代表的な眼底画像。矢印は網膜の破れを示す(クリックして拡大) 出典:Rist

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