LPWA通信でAEDを遠隔監視するシステムの実証実験を開始組み込み開発ニュース

セコムは、同社が提供する「AEDオンライン管理サービス」のLPWA通信での運用に向け、NTTドコモと共同で実証実験を開始した。LPWA通信を使用したAED遠隔モニタリングの可能性や通信デバイスの接続について検証する。

» 2017年09月21日 08時00分 公開
[MONOist]

 セコムは2017年9月2日、同社が提供する「AEDオンライン管理サービス」のLPWA(低消費電力広域無線)通信での運用に向け、NTTドコモと共同で実証実験を開始した。

 AEDオンライン管理サービスは、AED(自動体外式除細動器)の状態を遠隔監視し、異常が発生した場合はセコムが対応・正常化を行い、AED設置者の維持/管理負担を軽減するものだ。同サービスに低コストかつ省電力で広域通信が可能なLPWA通信を活用することで、例えば電源のない場所でもバッテリー稼働でAEDのオンライン監視が可能になるといった効果が期待できる。

 今回の実証実験では、NTTドコモが提供するセンサー網用LPWA通信モジュールやサーバなどのLPWA実証実験環境を利用する。同年9月2日、3日に東京代々木公園で開催された防災イベント「SHIBUYA BOSAI FES 2017」での実験を手始めとして、セコム社内や遠隔地、屋外、高層ビルなどさまざまな環境に設置されたAEDについて、遠隔から監視/管理するサービスの運用に向けて検証を実施する。

 この検証を通して、LPWA通信を使った遠隔モニタリングの可能性や、セコムのAED管理ユニットとNTTドコモのLPWA通信モジュールの接続、NTTドコモのLPWA通信サーバとセコムのAED管理サーバの接続についても検証する。通信の安定性や運用コストについても検証し、商用向けの最適化などを経て、2018年内の運用開始を目指す。

実証実験の構成イメージ 実証実験の構成イメージ(クリックで拡大) 出典:セコム

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