スイス型自動旋盤の新モデル、新たにモジュラー設計・生産方式を採用FAニュース

スター精密は、スイス型自動旋盤「SR」シリーズの新モデル「SR-20J II」を開発した。高機剛性が特徴の機種に、開発および製造リードタイムの短縮を図るため、新たにモジュラー設計・生産方式を採用した。

» 2017年09月26日 07時00分 公開
[MONOist]

 スター精密は2017年9月7日、スイス型自動旋盤「SR」シリーズの新モデル「SR-20J II」を開発したと発表した。本体価格は「typeA」が980万円、「typeB」が1050万円(いずれも税別)。2018年5月から販売を開始し、シリーズ合計で年間720台の販売を目指す。

 前モデルの「SR-20J」は高い機械剛性を備え、自動車や医療関連など多くの分野の部品加工で用いられている。今回開発したSR-20J IIは、開発や製造リードタイムの短縮を図るため、モジュラー設計・生産方式を採用した。

 type Aの背面加工専用刃物台には、4軸型ユニットを搭載。オプションを組み合わせることで、全ポジションに回転工具ユニットの取り付けが可能になった。type Bの背面加工専用刃物台にはY2軸制御付き8軸型ユニットを搭載し、標準で全ポジションに回転工具ユニットの取り付けができる。

 機械構造面では、正面加工用のクシ刃型刃物台にスラント型すべり案内面構造を採用した。また、type Bの背面専用刃物台Y2軸摺動部にアリ溝構造を用いて刃物台剛性を高め、安定した精度での長時間連続加工を可能にした。メインおよびサブ主軸にはビルトインモーターを搭載し、ビルトインセンサーによる割出精度を高めた。

 多様な部品加工ニーズに対応するため、ガイドブッシュ切り替え機構を採用。長い部品を高精度で加工できるガイドブッシュ仕様と、廃材からナットなどの短い部品を無駄なく加工できるノンガイドブッシュ仕様との変更ができる。

 さらに、切削室と主軸台室のドアに跳ね上げ式構造を採用することで、機内作業スペースを確保。旋回式パネルにより、最適なポジションで機械操作ができる。NC装置には、アラームの内容を画面上で確認できるアラームヘルプ機能といった各種ヘルプ機能を付加した。

photo スイス型自動旋盤「SR-20J II」

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