組み込みシステム搭載基板の故障箇所を24時間以内に特定するサービス組み込み開発ニュース

沖エンジニアリングは、「組み込みシステム搭載基板向け故障診断サービス」の提供を開始した。組み込みシステムを搭載したプリント配線板の故障箇所を、非破壊で24時間以内に特定するものだ。

» 2017年10月24日 08時00分 公開
[MONOist]
BGA端子部クラックによる接続不良例 BGA端子部クラックによる接続不良例 出典:沖エンジニアリング

 沖エンジニアリングは2017年10月13日、組み込みシステムを搭載したプリント配線板の故障箇所を、非破壊で24時間以内に特定するサービス「組み込みシステム搭載基板向け故障診断サービス」の提供を開始した。価格は個別見積もりによる。同社では、他の解析手法を含め、実装基板の故障解析で年間3000万円の販売を目指す。

 同社は、CPUやFPGAを搭載する基板の検査ツールとして利用されるJTAGに着目。非破壊で、基板と大規模集積回路(LSI)との接続不良端子および短絡端子を短時間に特定できる手法を確立した。

 特定された端子情報をもとに、電子部品や基板などのショート、リークなどに伴う発熱箇所を特定する「ロックイン赤外線発熱解析」や、LSIや基板内部の異物、微細構造を観察できる「X線CT解析」などを組み合わせ、さらに詳しく故障内容を解析する。

 組み込みシステムに実装されるCPUやFPGAなどの大規模集積回路は、接続端子数が1000ピンを超えるものが多い。さらにBGAパッケージなど、基板に実装すると接続端子部を直接目視できないものがほとんどで、故障箇所の特定に時間を要していた。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.