可搬質量を高め、アームをスリム化したオールラウンダーロボットFAニュース

ダイヘンは、オールラウンダーロボット「FD-V8」を発売した。可搬質量が同社従来機比の1.3倍になり、全軸の速度を最大15%高めている。また、アームを5%スリム化し、干渉の少ないロボットシステム構築を可能にした。

» 2017年10月26日 07時00分 公開
[MONOist]

 ダイヘンは2017年9月28日、オールラウンダーロボット「FD-V8」を発売した。主な用途は、アーク溶接とハンドリング。販売予定台数は年間3000台、メーカー希望価格は380万円(税別)となっている。

 FD-V8は、各種ケーブルやエアホースを内蔵し、さまざまな先端ツールに対応する。可搬質量は、同社従来機比1.3倍の8kg。IP54相当の防塵、防滴性能を備え、知能化に対応するためさまざまなセンサーを搭載可能にした。また、全軸の速度を最大15%高めており、タクトタイムを短縮する。

 本体質量は140kgで、同社従来機比約3%の軽量化に成功した。天吊りや壁掛けシステムでの設備導入コストを削減する。

 FD-V8は、ハイエンド溶接時においても、一線式パワーケーブルやコンジット以外のケーブルをアームに内蔵できる。アーム後方のケーブルをなくしたことで干渉を回避し、後方干渉領域を同社従来機比で約30%低減した。

 また、アーム(下腕)を5%スリム化し、ロボット間距離についても同社従来機比で約20%短縮するなど、高密度設置に対応。干渉の少ないロボットシステムの構築に貢献する。

photo ロボットアーム「FD-V8」
photo 従来機からのスリム化(赤い丸の部分)

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