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» 2017年11月24日 13時00分 公開

車を愛すコンサルタントの学生フォーミュラレポ2017(3):学生フォーミュラ上位入賞のカギは? 今大会のトップ2に聞く (4/4)

[関伸一/関ものづくり研究所,MONOist]
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第15回大会を終えて

 筆者はこの第15回大会が、学生フォーミュラ、ひいては自動車業界にとってある意味変化点ではないのかなと感じました。

 1つは名古屋大学のEVが総合4位に入ったことです。2016年も一関高専/岩手大学/岩手県立大学の岩手連合学生フォーミュラチームが総合25位に入りました。これからはEVとICVが同じ土俵で戦う時代になりました。

【おわびと訂正:2017年11月27日10時 初出では岩手連合学生フォーミュラチームが「総合6位」となっていましたが「総合25位」の誤りでした。お詫びして訂正致します。】
同済大学の車両(ICV)
同済大学の車両(EV)

 2つ目は、中国のハルビン工業大学が海外チームとして初めてデザインファイナルに選出されたことです。総合順位でも7位に中国の同済大学、19位にタイのカセサート大学、20位に中国の遼寧工業大学(EV)とベスト20に3校が入賞しています。

 少し話が変わりますが、2002年から始まり、毎回NHKで全国放映されているABUアジア・太平洋ロボットコンテストでは、16回中日本の大学が優勝したのは2回(金沢工業大学、東京大学)で、2017年はベトナムのラクホン大学が優勝、もはやアジア圏の大学に技術力の差はないと言ってもいいでしょう(なぜ学生フォーミュラは全国ネットのテレビで放映しないのだろうか? これ私、非常に不満です)。

 学生フォーミュラは今後間違いなくEVシフトが顕著になります。パワートレインはエンジンチューニングの世界からモーター制御の世界に変わり、日本国内の戦いから、アジア圏の戦いに。勢力地図も大きく変化していくことでしょう。2018年の第16回大会が今から待ち遠しいですね!

筆者紹介

関伸一(せき・しんいち) 関ものづくり研究所 代表

 専門である機械工学および統計学を基盤として、品質向上を切り口に現場の改善を中心とした業務に携わる。ローランド ディー. ジー. では、改善業務の集大成として考案した「デジタル屋台生産システム」で、大型インクジェットプリンタなどの大規模アセンブリを完全一人完結組み立てを行い、品質/生産性/作業者のモチベーション向上を実現した。ISO9001/14001マネジメントシステムにも精通し、実務改善に寄与するマネジメントシステムの構築に精力的に取り組み、その延長線上として労働安全衛生を含むリスクマネジメントシステムの構築も成し遂げている。

 現在、関ものづくり研究所 代表として現場改善のコンサルティングに従事する傍ら、各地の中小企業向けセミナー講師としても活躍。静岡大学工学部大学院客員教授として教鞭をにぎる。



編集部より「学生フォーミュラ企画が、もうちっとだけ続くんじゃ」

 関伸一さんの会場レポートは今回で終了ですが、今年はさらに、学生フォーミュラの記事企画を準備中です。お楽しみに!

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