特集:IoTがもたらす製造業の革新〜進化する製品、サービス、工場のかたち〜
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» 2018年05月28日 11時00分 公開

ハノーバーメッセ2018:産業用IoTのOS目指す「マインドスフィア」の現在地 (3/3)

[三島一孝,MONOist]
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日本では採用数が1年で5倍に、本格普及に期待

 こうした取り組みを進める中、日本でも導入が加速しているという。導入企業数は「まだ2桁だが、1年間で5倍以上に増えた」とシーメンス(日本法人)の専務執行役員である島田太郎氏は手応えについて語る。

 特に導入を加速させた要因として大きかったのがAWS対応の「MindSphereバージョン3」がリリースされたことだという。島田氏は「バージョン3.0のリリースで、日本でもようやく立ち上がりの手応えを感じられる状況になってきた。1番の要因は接続性の向上があり、APIでさまざまな機器と自由に接続できるようになったことがある。その他、ライセンスフィーなどコストをかけずに導入できることが知られ、ハードルが下がってきたことも大きい。またデータの収納先の選択肢を広げられたことも導入先を広げることにつながっている」と要因を語る。

 データ収納先としては、AWSへの対応によりデータ収納についての高いコストパフォーマンスを得られる。また、マインドスフィアでAzureを採用できるようになったということも先述したが、Azureによるオンプレミスでのデータ収納については「日本では特に大きなニーズがある。工場内などから情報を出すことなく、さまざまなデータ活用を行いたいというニーズがあり、待ち望まれている状況だ」(島田氏)と高い反応を得ているという。

photo 躍進のきっかけとなった「MindSphereバージョン3」はAWS対応としたことがポイント。パートナーとしてのAWSコーナーも多くの人を集めていた(クリックで拡大)

中堅中小企業からムーブメントを起こす

 マインドスフィアのライセンスフィーは月額3万〜5万円とされており「価格がハードルではなくなっている。大手企業ではなく中堅中小企業でも十分導入できる価格である。実際に大手からの話もあるが中堅中小企業からの問い合わせが多く、導入への動きも早い」と島田氏は語る。

 「大手企業は自社で独自のシステムが構築できる。中堅中小企業の方が産業用IoT基盤を活用する利点を作ることができる。既に費用的なハードルも下げ、接続性などの向上も進めていることから、いよいよ使いやすい状況に入ってきた」と島田氏は今後の導入加速について自信を見せている。

 今後について島田氏は「産業用クラウドOSで日本で一番になる。特に日本の95%を占める中堅中小企業からムーブメントを起こしていきたい」と抱負を述べている。

photo シーメンス(日本法人)代表取締役社長兼CEOの藤田研一氏(左)と同専務執行役員の島田氏(右)(クリックで拡大)

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