「つながるクルマ」が変えるモビリティの未来像

トヨタがクルマを売らない新サービス、「気楽に楽しくクルマと付き合って」モビリティサービス

トヨタ自動車は2018年11月1日、自動車をサブスクリプション方式で利用できる個人向けサービス「KINTO」を2019年初めから開始すると発表した。税金や自動車保険、車両のメンテナンスといった費用を月極めの定額にし、好きなクルマや乗りたいクルマを好きなだけ利用できるようにする。

» 2018年11月02日 08時00分 公開
[齊藤由希MONOist]

 トヨタ自動車は2018年11月1日、自動車をサブスクリプション方式で利用できる個人向けサービス「KINTO」を2019年初めから開始すると発表した。税金や自動車保険、車両のメンテナンスといった費用を月極めの定額にし、好きなクルマや乗りたいクルマを好きなだけ利用できるようにする。個人リースや残価設定型クレジットと異なる点は、頭金の支払いが発生しないことや、満期後の車両の買い取りができないことだ。新サービスは、東京でのトライアルから開始する予定だ。

 新サービスについて、トヨタ自動車 社長の豊田章男氏は「お客さまに気楽に楽しくクルマと付き合ってもらうための提案だ。欲しくなったら簡単に使い始め、違うクルマに乗りたくなったら乗り換え、不要になったら返却する。必要な時にすぐに現れ、思いのままに移動できる筋斗雲のように使っていただきたいと考えた」とコメントを発表した。

 サブスクリプション方式ではあるが、車両を大切に扱うユーザーへの還元もサービスに含めている。コネクテッドサービスによって評価した安全運転やエコ運転の度合いや、定期的な販売店への入庫を、ポイントとしてためられるようにする。

 販売店によるカーシェアリング事業も開始する。東京にあるトヨタ自動車直営の販売店4社を統合した新会社が先行し、地域を順次広げる。2018年12月から東京都中野区でスタートし、2019年2月から都内全域に展開する。サブスクリプション方式の「KINTO」も販売店を通じて提供することになる。

 トヨタ自動車は販売店に、カーシェアリング事業に必要なシステムやデバイスを提供する。具体的には、米国で展開しているカーシェア用アプリの日本版や、車両情報を取得するための通信型ドライブレコーダー、トヨタファイナンスの決済システムがある。

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