検査工程を革新、カメラとマルチカラー照明、画像処理を一体化したスマートカメラFAニュース

オムロンは、カメラと照明、画像処理機能を一体化したスマートカメラ「FHV7」シリーズを2018年11月より発売する。世界初となるマルチカラー照明と1200万画素の高解像度カメラを搭載した。

» 2018年11月21日 07時00分 公開
[MONOist]

 オムロンは2018年11月5日、カメラと照明、画像処理機能を一体化したスマートカメラ「FHV7」シリーズを同月より発売すると発表した。世界初となるマルチカラー照明と1200万画素の高解像度カメラを搭載し、1台で多品種を生産する現場にて高精度の画像検査ができる。

 FHV7シリーズは、マルチカラー照明とオートフォーカスレンズにより、柔軟に検査対象物の色やサイズの変更に対応するため、超多品種変量生産において、検査内容や対象物に応じたカメラの設置や調整といった高度な技能が不要となる。

 1色の照明では安定しなかった計測が容易にできるマルチカラー照明は、検査対象物のデザイン変更や品種追加があった場合も、パラメータ1つで照明の色や照度を調整できる。

 サイズの異なる品種もカメラを移動させるメカ機構を必要とせず、オートフォーカスレンズで設置距離59〜2000mmの範囲内でピントを合わせて、パラメータで簡単に切り替えて検査できる。

 また、高い画像処理機能と1200万画素カメラにより、これまでより高精度な検査を生産スピードを落とさずにできる。品種ごとに検査位置が異なる混流生産工程でも、カメラ複数台の導入やカメラを移動させるメカ機構が不要となる。加えて、従来比2倍の速度で検査画像を圧縮できる「高速画像圧縮アルゴリズム」を搭載しており、画像データを計測中に全数保存できる。

 筐体のサイズは、同社の高性能画像処理コントローラー「FH」シリーズの体積比4分の1ながら同等の画像処理性能を持ち、多機能な照明や高画素カメラを搭載する。

 さらに、自由にカメラ、レンズ、照明を組み合わせることができるモジュール組み換え構造を採用。カメラ本体の取り付けサイズが統一されており、部品交換もできる。また、2コアCPUを搭載。画像処理はスマートカメラ最速の従来比4倍で、解像度を上げたり、検査項目を増やしたりしても従来同等の生産タクトを維持する。

photo スマートカメラ「FHV7」シリーズ 出典:オムロン

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