ET & IoT Technology 2018 特集
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» 2018年11月21日 07時00分 公開

ET2018:IoT時代の組み込みLinuxソリューション、ハイパーバイザーなしでRTOSと共存可能

サイバートラストは、「Embedded Technology 2018/IoT Technology 2018(ET2018)」において、組み込みシステムの課題を解決するソリューションとなる「EMConnect」を紹介した。

[朴尚洙,MONOist]
「EMConnect」の説明パネル 「EMConnect」の説明パネル(クリックで拡大)

 サイバートラストは、「Embedded Technology 2018/IoT Technology 2018(ET2018)」(2018年11月14〜16日、パシフィコ横浜)において、組み込みシステムの課題を解決するソリューションとなる「EMConnect(イーエム・コネクト)」を紹介した。

 同社は2017年10月、セキュリティ技術を事業の中核とするサイバートラストと、Linuxをはじめとするオープンソースソフトウェアソリューションを展開するミラクル・リナックスが合併して新たに発足した(ミラクル・リナックスを存続会社とし、商号をサイバートラストに変更)。

 EMConnectは、前身となる両社の技術を組み合わせて、IoT(モノのインターネット)時代を迎えた組み込み機器向けをセキュアに実現するための組み込みLinuxを中核としたソリューションで、4つの製品から構成される。

 1つ目は、豊富な受託開発経験と、産業機器やインフラ機器向けの長期サポートを想定したLinuxの開発プロジェクトであるCIP(Civil Infrastructure Platform)の成果物をベースに開発した組み込みLinuxディストリビューション「EMLinux」だ。最長15年間の長期保守を特徴とする。

 2つ目の「EMDuo」は、同一SoC(System on Chip)上にLinuxとRTOS(リアルタイムOS)を共存させられるソフトウェアだ。SoCに対して各OSを直接割り当てるため、ハイパーバイザーを用いるよりも軽量かつシンプルな実装が可能とする。「リアルタイム処理はRTOSで、ネットワーク機能はLinuxで、といった使い分けが可能になる」(サイバートラストの説明員)という。

 3つ目は、Armのセキュリティ技術「TrustZone」を用いた組み込み機器向けの“セキュアOS”と位置付ける「EMTee」である。サイバートラストが得意とする電子証明書関連の技術を活用することで、IoT機器の信頼度をより高めることができる。

 4つ目は、組み込み機器向けWebブラウザベースのGUIフレームワークとなる「EMBrowser」で、HTML5をベースにタッチパネルのGUIやHMIを開発できるとする。

 リリース時期はそれぞれ、EMLinuxが2019年3月(β版、正式版は同年10月)、EMDuoが同年2月、EMTeeが2018年11月、EMBrowserが2019年中となっている。

 展示ではEMDuoの動作デモを披露。ザイリンクスのプログラマブルSoC「Zynq Ultrascale+」を用いて、クアッドコア構成の「Cortex-A53」上でLinuxを、デュアルコア構成の「Cortex-R5」上でリアルタイムOSを動作させながら、Linux側で入力したメッセージをリアルタイムOS側で受信し、同じ内容で返信するというものだった。

「EMDuo」の動作デモ 「EMDuo」の動作デモ。ディスプレイ画面の左側がLinuxで、右側がRTOS。「EMConnect」というテキストメッセージの送受信が行われていることが分かる(クリックで拡大)

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