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» 2019年02月07日 07時00分 公開

DMS2019:3Dプリンタ初の液状ゴム材料、射出成形と同等物性で量産にも対応

ダウ・東レは、「第1回 次世代3Dプリンタ展(2019年2月6日〜8日、東京ビッグサイト)」で、3Dプリンタ用液状シリコンゴム「SILASTIC 3D 3335 Liquid Silicone Rubber」を紹介した。同材料は射出成形品と同等の物性を持つことが特徴で、量産製品にも対応可能だ。

[松本貴志,MONOist]

 ダウ・東レ(旧社名:東レ・ダウコーニング)は、「第1回 次世代3Dプリンタ展(2019年2月6日〜8日、東京ビッグサイト)」で、3Dプリンタ用液状シリコンゴム「SILASTIC 3D 3335 Liquid Silicone Rubber(以下、SILASTIC 3D 3335)」を紹介した。同材料は射出成形品と同等の物性を持つことが特徴で、量産製品にも対応可能だ。

SILASTIC 3D 3335で造形した靴のミッドソールなど (クリックで拡大)

 SILASTIC 3D 3335はThe Dow Chemical Company(以下、ダウ)が開発し、LAM(Liquid Additive Manufacturing:液体積層方式)専用の液状シリコンゴム材料となる。LAMはダウとドイツの3DプリンタメーカーであるGerman RepRap社が共同開発した新たな積層方式で、積層造形において初めて(German RepRap調べ)液状ゴムやポリウレタンなどの液体材料を使用可能にした。

LAMによる積層造形の様子 (クリックで拡大)

 一般的に3Dプリンタによる造形品は、射出成形品と比較して強度などの物性面で劣ることが多い。LAMでは「X・Y方向の物性とZ方向の物性がほぼ同じ」(ダウ・東レ担当者)という長所を持つため、SILASTIC 3D 3335では射出成形品と同等の引張強度や引裂強度を実現した。これによって、少量多品種生産への対応や迅速な試作、カスタマイズ製品への対応といった3Dプリンタの長所を最終製品にも適用できる材料となる。

SILASTIC 3D 3335と射出成形品の機械的性質 (クリックで拡大)

 SILASTIC 3D 3335は既に最終製品への採用事例を持つ。初の採用事例は、靴メーカーのECCOが提供するカスタマイズシューズの提供サービス「QUANT-U(クアントゥー)」。百貨店内で提供される同サービスでは、ユーザーの足形を3次元計測し足形にマッチしたミッドソールを3Dプリンタで積層造形する*)

*)関連記事:靴にもマスカスタマイゼーションの波、店頭でシューズを作る体験は売れるのか

 ダウ・東レ担当者は「ECCOの事例のようにコンシューマー向けアプリケーションを展開したい」とし、アイウェアや補聴器などカスタマイズのニーズが高い製品への採用を見込む。また、自動車の交換部品や製品試作などへの応用も可能としている。

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