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» 2019年02月14日 15時00分 公開

SOLIDWORKS World 2019:新たな時代を切り開いたSOLIDWORKS、3DEXPERIENCEとのつながりを深化 (1/2)

ダッソー・システムズ・ソリッドワークスの年次ユーザーイベント「SOLIDWORKS World 2019」(会期:米国時間2019年2月10日〜2月13日)が開幕した。同年2月11日のゼネラルセッションでは、SOLIDWORKSユーザーに3DEXPERIENCEプラットフォームアプリケーション群を提供する「3DEXPERIENCE.WORKS」戦略などが発表された。

[松本貴志,MONOist]

 ダッソー・システムズ・ソリッドワークス(Dassault Systemes SOLIDWORKS:以下、ソリッドワークス)の年次ユーザーイベント「SOLIDWORKS World 2019」(会期:米国時間2019年2月10日〜2月13日)が、ケイ・ベイリー・ハッチソンコンベンションセンター(米国テキサス州ダラス)で開幕した。

 事実上の会期初日となる同年2月11日のゼネラルセッションでは、SOLIDWORKSユーザーに3DEXPERIENCEプラットフォームアプリケーション群を提供する「3DEXPERIENCE.WORKS」戦略と、ブラウザ上で動作するフリーフォーム3Dモデリングツール「SOLIDWORKS xShape(以下、xShape)」を初めて発表。また、次回となる2020年に開催する年次ユーザーイベントはSOLIDWORKS Worldから名前が変わり「3DEXPERIENCE World 2020」になることが明かされた。

SOLIDWORKS World 2019の発表内容まとめ(クリックで拡大)

SOLIDWORKSユーザーへ3DEXPERIENCEの体験を

 初日のゼネラルセッション、そして今回のSOLIDWORKS Worldで最も注目を集めた発表が「3DEXPERIENCE.WORKS」となる。この戦略はシンプルさやユーザーフレンドリーを武器にミッドレンジ3DCAD市場でトップを走るSOLIDWORKSに、ダッソーシステムズがこれまで有してきたPLM(Product Lifecycle Management:製品ライフサイクル管理)やシミュレーション、そして2018年12月に買収を発表していた中小製造業向けのMES(Manufacturing Execution System:製造実行システム)やERPを提供するIQMSの製品を組み合わせるもの。

SOLIDWORKSのジャン・パオロ・バッシ氏(クリックで拡大)

 SOLIDWORKSユーザーはクラウドベースで動作する3DEXPERIENCEプラットフォームで、これらの製品群をシームレスに利用できる。SOLIDWORKSブランドのCEO(最高経営責任者)であるジャン・パオロ・バッシ(Gian Paolo Bassi)氏は、ゼネラルセッションのイントロダクションで「今日初めて発表する戦略はとても大事な構想だ。この瞬間がいかに大事な瞬間か理解して欲しい」とし、同戦略の重要性をことさらに強調していた。

 3DEXPERIENCE.WORKSは、製造業で主な業務となる「Plan(計画)」「Design(設計)」「Simulation(シミュレーション)」「Manufacturing(生産)」といった4工程を、SOLIDWORKSや3DEXPERIENCEプラットフォームアプリケーションでカバーする製品ポートフォリオともいえる。Design面では、これまで通りデスクトップのSOLIDWORKSが基軸となるが、後述するxShapeなどブラウザベースツールも新たな設計場面のニーズを拾い上げる役割を担う。

3DEXPERIENCE.WORKSのイメージ(クリックで拡大)

 また、PlanやSimulationの面では、これまでダッソー・システムズがハイエンドユーザー向けに提供してきた「ENOVIA」や「SIMULIA」をベースとしたクラウドサービスをSOLIDWORKSユーザーに提供する。特に3DEXPERIENCE.WORKSで提供されるSIMULIAでは、これまでSOLIDWORKS Simulationでは困難だった大変形問題を解く非線形ソルバーの提供や、マルチフィジックスシミュレーションも実行可能になる。

 最後のManufacturingの面では、中小製造業向けMES・ERP複合システム「DELMIAWORKS」を新たに提供する。これまでもダッソー・システムズはグローバル企業向けにMES・ERPシステム「DELMIA」を提供してきたが、中小企業向けの製品ラインアップは保有していなかった。そこで同社は中小製造業向けソリューションを提供しているIQMSを買収。IQMSユーザーの6割はSOLIDWORKSユーザーであり、SOLIDWORKSエコシステムとは元々親和性が高かったという。このIQMSの製品をさらに拡張し、DELMIAWORKSブランドとしてSOLIDWORKSユーザーを含めた中小製造業ユーザーに展開する方針だ。

DELMIAWORKSの概要(クリックで拡大)

 DELMIAWORKSではMESによる製造設備の見える化や「部品のサブ部品までトラッキングする」生産モニタリングの他、ERPによる受発注管理と会計スイートを統合して提供する。想定する顧客層はディスクリートやバッチ型の製造業で、売上収益規模が1000万米ドル程度の企業となる。

 このように3DEXPERIENCE.WORKSは、SOLIDWORKSユーザーを含めたメインストリームの顧客を対象として計画から生産までの全工程を包括するポートフォリオとされる。なお、これらサービスの提供時期や具体的な価格設定に関しては発表されなかった。

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