複数のLPWA規格間のブリッジ通信を可能にするソフトウェア組み込み開発ニュース

ラピスセミコンダクタは、Sigfoxサービスエリア外からの通信を可能にする「LPWAブリッジ通信用ソフトウェア」を開発した。複数の無線通信規格に対応し、従来のLPWAだけでは難しかった広い範囲に、信頼性の高いIoTシステムが構築できる。

» 2019年02月15日 08時00分 公開
[MONOist]

 ラピスセミコンダクタは2019年1月29日、Sigfoxサービスエリア外からの通信を可能にする「LPWAブリッジ通信用ソフトウェア」を発表した。同社のサポートWebサイトから無償でダウンロードできる。

photo 「LPWAブリッジ通信用ソフトウェア」の概要(クリックで拡大) 出典:ラピスセミコンダクタ

 LPWA(低消費電力広域)ネットワークの代表格であるSigfoxは、基地局の設置が不要で、端末コストが比較的手頃なため、日本の主要都市でエリア展開が進んでいる。しかし、高層マンションなどによる不感帯や、農地や山岳地帯などエリア外では通信不能となる。

 今回開発したLPWAブリッジ通信用ソフトウェアは、複数の無線通信規格に対応した同社のLSI「ML7404」を搭載したIoT(モノのインターネット)端末や中継機端末に組み込むことで、SigfoxとIEEE 802.15.4kの2つを使ったLPWA間のブリッジ通信や、Sigfoxエリア外との通信を可能にする。これにより、LPWAだけではカバーできなかった広い範囲にも、信頼性の高いIoTシステムを構築できるようになる。

 ML7404は、Sigfoxに加え、長距離伝送が特徴のIEEE 802.15.4k、近距離無線方式の一種IEEE 802.15.4gの3つの無線方式に対応している。今後、同社ではML7404をベースに、Sigfox端末を遠隔更新できる「FOTA」など、ソフトウェアを順次提供していく。

photo 無線通信LSI「ML7404」 出典:ラピスセミコンダクタ

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