ダッソーとABB、デジタルソリューション提供で協業製造ITニュース

Dassault Systemesは、ABBとグローバルパートナーシップを締結した。「ABB Ability」と「3DEXPERIENCE」を組み合わせ、工場自動化とロボット、スマートビルディング用途の電力供給ソリューション、プロセス産業に注力する。

» 2019年03月28日 13時00分 公開
[MONOist]

 Dassault Systèmes(ダッソー)は2019年2月28日、ABBとグローバルパートナーシップを締結したことを発表した。同協定に基づいて、両社はデジタル変革が進む産業界の顧客企業に対し、PLM(Product Lifecycle Management:製品ライフサイクル管理)からアセットヘルスまでを網羅するソフトウェアソリューションポートフォリオを提供する。

 今回のパートナーシップは「ABB Ability」デジタルソリューションと、ダッソーの「3DEXPERIENCEプラットフォーム」の強みを結びつけるものだ。ABBは既に3DEXPERIENCEプラットフォームを導入し、自社ソリューションのモデリングやシミュレーションに活用している。両社は段階的なアプローチに基づき、工場自動化とロボット、スマートビルディング用途の電力供給ソリューション、プロセス産業に注力する。

 工場自動化ではプロセスやシステムを一貫して最適化するデジタルツインとロボットによる自動化を組み合わせることで、変化がより激しくなる市場に工場が迅速に対応できるようにする。これにより、食品加工会社が稼働スピードを維持しつつ各地に合わせた季節製品を切り替えて生産するといったことが可能だ。

 スマートビルディングでは建築物の設計からエンジニアリング、運用管理に至るまでのシームレスなワークフローや、各過程が連結した持続可能な輸送ソリューションを提供する。

 鉱業などのプロセス産業ではデジタル化により日々の運用管理のコストやリスクを抑えつつ、現場の安全性、生産性、エネルギー効率を上げる。例えば鉱山で地下環境のデジタルモデルを採掘計画や制御システムと接続することで、エネルギー消費量や鉱山オートメーションを最適化することなどが可能になる。

 両社はデジタルソリューションの提供を通じ、顧客企業のPLM、製造、運用管理について柔軟性を高めスピードや生産性の向上に寄与し、企業の競争力強化に貢献するとしている。

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